つぎはコレ読みたい! 2024/01
1か月のなんと速く過ぎ去ることか……
まだ今年の目標も考えてないというのにもう2月ですってよ!
1月はあちこちお出かけ(おもに芝居見物)したり着物のお手入れをしたりで読書は後回しにしがちだったので、2月は意識して読書時間を確保せねば!
そして今回からはリンクを貼るだけでなく、本文まるごと同時並行で投稿してみます。
まずはコージーミステリを。
『Deadly to the Core』 by Joyce Tremel
シリーズ:Cider House #1
カテゴリ:コージーミステリ
35歳にして夫を自動車事故で亡くしたケイトは、体の傷はいずれ治っても心の傷が癒えるとは思えなかった。そんなとき、大おじのスタンが田舎町に所有していた果樹園を相続することになった。これが心機一転の機会になると悟ったケイトがここでサイダー製造業を立ち上げることにした矢先、果樹園の管理人カール・ランドルフの死体が見つかった。
カールとは事前に連絡をとりあっていて、彼はサイダーハウスを開くことにも賛成してくれていたのだが、スタンおじの弁護士だったロバート・ララビーは果樹園の財政状況をそこまで楽観していないらしい。
やがてカールの銀行口座に説明のつかない入金があることが判明したことから、彼が誰かを脅迫していたか、あるいは誰かから口止め料を受け取っていたことがわかった。そのころ、果樹園とその近隣の土地を買いたいというオファーがあった。隣の果樹園のオーナー、ダニエル・マルティネスには何か裏があるように思えるが……。
人生に行き詰った主人公が遠い親戚からけっこうな遺産(おもに田舎の邸宅とか事業とか)を相続して新たなスタートを切る、というコージーの王道を行く始まりです。約250ページと短めなのも手軽&気軽な読書にぴったりでしょう。
続いてはスリラー。
『Long Gone』 by Denise Swank
シリーズ:Harper Adams #2
カテゴリ:スリラー
とある事情で退職に追い込まれた元刑事ハーパー・アダムスは故郷に帰って父の法律事務所で事務員をしているが、退屈をもてあましている。転機をもたらしたのはひとりの依頼人だった。その女性は、5年前に失踪した夫の死亡宣言をしたいというのだ。たちまちハーパーの捜査魂に火がついた。調べを進めていくと、またしてもジェイムズ・マルコムに行きついた。いまでは居酒屋のおやじだが、かつては犯罪組織の親玉だったジェイムズは、捜査を手伝うと言ってハーパーを驚かせた。彼のような人間が何の得にもならないことに手を貸すだろうか? 何か企んでいるのか?
前作『Little Girl Vanished』で少女の行方不明事件を手伝ってくれたのがジェイムズで、その事件は20年前に誘拐・殺害されたハーパーの妹の事件とそっくりだったらしい。そうした経験が職業選択にどう影響したのかとか、警察を追われる羽目になった経緯とかが気になります。作中にはもっとくわしく書かれているのかしら?
今月は『見知らぬ人』『窓辺の愛書家』でおなじみエリー・グリフィスの単発作品『The Last Word』、既訳に『階上の妻』があるレイチェル・ホーキンズの『The Heiress』も出ました。
そしてSF。
『The Glass Woman』 by Alice McIlroy
シリーズ:non
カテゴリ:SF
アイリス・ヘンダーソンが病院のベッドで意識をとりもどしたとき、彼女はすべての記憶をなくしていた。夫のマーカスだという男性に引き合わされてもまったく見覚えがない。そこからなにもかもがおかしな方向に転がりだした。
彼女はある画期的なAI療法の最初の被験者に志願したのだと告げられ、しかも彼女自身がその実験的治療法の開発にかかわった科学者なのだという。
そっとしておけという周囲の声に逆らって、一見しあわせな結婚生活や順調なキャリアの表面からは見えない裏側を探りつづけたアイリスは、やがて人生を破壊しかねないほどの秘密を暴きだしてしまう……。
目が覚めたら記憶がなくなっていた、という始まりかたをするスリラーはこれまでにもあったけれど、そこにAIが絡んでくるとなるとどういう展開になるのか、いかにも今どきなテーマが気になりますね。
さて、今年は春ごろからちょっと軸足をずらしてみようかと思案中。次のステップに向けて何ができるか、詰めていくわよ!