時を超えて
12年前に亡くなった叔父が、生前 買い求めていたという「やちむん」(沖縄の焼き物、陶器)を、今年の初めに分けてもらいました。
七寸の鉢と、一尺近くある大皿。
どちらも 那覇市壺屋にある工房、育陶園 6代目陶主の高江洲忠さんの作品です。
おそらく20年以上前のもので、使われずにサラのまま保管されていた様子。
しっかりとした厚みがあり、大らかな線彫と色づかい、手仕事ならではの縁のたわみが印象的です。
時を超えて2017年。
東京のイベントに出展されていた忠さんから器を購入しました。
(紙袋の絵は、その場でサラサラっと描いてくれたもの。
魚紋はやちむんにおける伝統的な絵柄の一つで、子孫繁栄を願う縁起の良い紋様です。)
現代的で洗練された唐草線彫の器は 育陶園さんの人気シリーズで、
和洋中いろんなお料理に合わせやすく、そして映えます。
時の経過を感じる2つの作品、どちらも大事にしていきたいと思います。
が、、、
それにしても。
それなりの大きさの器、しかも有名な窯元で作られたものなのだから 安くはないだろうことを考えると、何か想うところがあって購入したはず。
どんなシチュエーションでこれらの器を入手したのだろうか…?
もしくは戴き物なのかしら…?
家族も詳細を知らないようで、この疑問を解決することは叶いませんが、今になって我が家にやって来たことには何か意味があるのでしょう。
見えるところに置いて、気軽に日常的に使っていきたいと思います。
いつも応援してくれていた叔父が、器を通して、これからも叱咤激励してくれることを期待して。