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"カンダバー" が「ゆっくり行こうぜ!」と言ってくれたような 〜 愛すべき島野菜、そしてハーブ。

カンダバーは端的に言うと「葉を食べる種類の芋類」。
ヒルガオ科のツル性多年草で、甘藷の一種です。
芋は育ちにくく葉を食べるのがメインで、栄養価が高くてよく育つため、台風などで作物被害が大きかった沖縄の食事情を幾度も救ってきました。

伝統的な食べ方はジューシー(雑炊)で、上の句と下の句のように「カンダバー=ジューシー」がワンセットのような存在です。

今回頂いたのは、赤紫色の「赤カンダバー」。
ジューシーも良いけれど、玉ねぎの買い置きがあったのでオニオンスープにすることに。

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30分かけてじっくり炒めた玉ねぎに、コンソメとカンダバーを加えてクツクツ煮ます。
15分くらい煮ると葉がトロッとしてきて良い感じ。
味的にクセはなく、トロンツルンとした食感がアクセントに。

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もともとの鮮やかな赤紫色はどこへやら…?という感じの地味さですが、甘くて優しいスープの出来上がりです。

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沖縄の伝統野菜は、しっかり火を通したりコトコト煮ることで美味しくなるものが多いです。
薬膳的にも、水からコトコト煮るような「煎じる」という調理法が栄養素の吸収を良くすると言われているので、理にかなっているのかな、とも思います。

朝からほっこり、良い時間を過ごしました。

「たまには朝から、スープでも作ってみない?」

日々バタバタと時が過ぎていくのだけれど、そんな風にカンダバーからの誘いを受けたように感じます。
南の島から届く食べ物たちは、ダウンシフトするタイミングを時折もたらしてくれるようです。

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