高橋常政の全絵画技法レッスンー色鉛筆技法その1簡易編
ファーバーカステロを中心に他の社も。
パステルもつかって、「色の着いた紙」に描いてみます。
茶色やグレーに染めた紙の上に黒や茶色のコンテと白のコンテで描いた古典のデッサン作品を見たことがありますか?図1みたいな。
あの方向を一歩進めて色鉛筆で描くことを考えたからです。
また、ソフトパステルで絵を描く人はぜひ有色の紙に描いて見ることを薦めます。
紙の色より明るい色は画面上で明るく見える、でも下の色の影響は受ける。白い紙に描くのとは根本的に違ってきます。
紙はグレーのコットン紙。
「色の着いた紙」に描くことは色によってはもとの色とがらっと変わってしまいます。
イエローオーカーの色の紙の上にも試してみました。
この有色の紙の上に描くとき、何故あるのか解らなかった白の色鉛筆が役に立つ。
重ね描きのできない色鉛筆セットで描いてた人は多分、白の色鉛筆だけ使い残してるでしょ?
「重ね描きのできる白」で塗った上の青や赤の色と地の上の色の変わり方を見て下さい。
もちろん重ね塗りのできる色鉛筆でないと無理ですが例えばファーバーの物なら可能です。下の3点の絵はおなじグレーのコットン紙に描きました。
この顔の肌色は肌色パステルでいったん軽く描いておいて色鉛筆の肌色で描き重ねています。
少し見える赤い服も色鉛筆の赤の下にクリーム色のパステルを使っています。
空の地平線の明るさは白のパステルを使ってから水色の色鉛筆を重ねてます。
全体の色がグレーのコットン紙の色の影響を受けています。
40年前の古い絵なので実に恥ずかしい。
次回は実際に描き始めます。
高橋常政