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満ちてゆく

雨が降る夜。

ひとりぼっち。

考えがあふれでる。

現実を見て。

小さな子ども。希望が溢れる少年少女。
煌びやかな君達の悲報を知るたびに思う。
なんで自分でないのか?
この世はほんとうに不平等。
不平等という表現少し違うかな、。
なぜあの子が死を。
なぜ夢見る懸命に生きていたのに死を。

主治医に私は尋ねました。
なぜ私ではないのでしょうか?

主治医は、
「あなただってまだまだ若い。
  だからそんな風に思う必要もなくて、
  明るい未来を想像していい。
  そのうちの1人なんだよ。」

そのうちの1人。
ぼんやりとその言葉を自分の心で繰り返した。

「今は思えなくてもね。きっと思える日が来るよ。」

主治医は付け足してそう言った。

いつも帽子を被り俯いて
カウンセリングを受けているわたしに
そっと言ってくれた。

この感情を分かる人はきっと1人。
私しか知らない。わからない。
どんなに一緒に過ごした人にだって
本当のことなんてわからない。
だから、悩む。つらくなる。

抜け出せるだろうか、この日々から。


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