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もう1人の私と
私はいつも私といます。
たまにはひとりでどこかへいけばいいのに、必ず私と出かけるしご飯も食べます。
バスや電車にもついてきて
「あの人もそこにいる人もあなたのこといなくなればいいのにって言ってるよ」とか
「死ねってみんなが言ってる」とか
言われなくても聞こえている言葉をわざわざ教えてきます。
これが普通じゃないことはわかっているので、家族には内緒です。
一度、電車で私に言い返した時、独り言を発したようにみられてしまい周りの視線が辛すぎた経験があるので、私の相手をするときは人の目を気にしながらそっと言い返すようにしています。
もう1人の私は私と違ってすごくお喋りで、性格もあまり似ていません。
でも、常に冷静で少し羨ましいところもある。
自分から切り離されたような。
もう1人の私がそこにいて、私が私をみている。
たまに鬱陶しく思うけど、いなくなってしまったらほんとうのひとりぼっちになってしまいそうだからこれからもどうか消えてなくならないでね。