アパートを引っ越した理由は隣人の騒音【後編】
前編では、数か月でアパートを引っ越したが、次のアパートも2年もたた
ずに出たことを書いた。
引っ越しの際考えたこと
ある程度部屋代が高くても作りがしっかりしていて音が漏れにくい部屋が
必要と痛感。だから、それまでの経験から木造は選択から外した。それに賃
貸料の上限を上げて選択肢を増やした。当時、賃貸料は収入の3割りが上限
と賃貸情報誌に書かれていた記憶がある。収入はそれなりだったので、落ち
着ける部屋のために、その三割を上限の目安にした。
新しいアパート
見つけたアパートはとても快適だった。十分過ぎる部屋の広さ。ちょっと
部屋を出れば目の前には水田が広がっている。友人は、住んでいるのは本当
に東京?というくらい緑に恵まれていた。軽量鉄骨。床には防音材が入って
いるようで一階に音が響きにくいようだった(借りたのは二階部屋)。約九
年、このアパートには住むことになった。
どこか異常な隣人
住んでほぼ九年。しばらく空いていた隣室に引っ越してきた人がいた。引
っ越しの挨拶には来なかったのでどんな人物かはわからない。ただ、生活リ
ズムは一般の人とずれていた。日が暮れてから帰ってきて朝方出掛けている
ようで、部屋にいるときには起きているようだった。ドカッとものを落とす
音、ガガーッと机を引きづるような音。寝ていると目を覚ますことが増えた
。何度か、深夜苦情を伝えに行ったがインターフォンごしで玄関を開けない
。自分の生活リズムはあんたと違う。音が気になるなら寝場所を変えろ!と
まで言う。なんという身勝手さ。これには閉口してしまった。問題点のすり
替えではないか。
深夜2時頃、ドンドンと壁に何かを打ち付けている音にはびっくり。何度
か苦情を伝えてきたが、さらに大きな音を立てる非常識。管理会社に電話し
、対処してもらうことにした。静かな夜が戻ったのは二週間だけだった。深
夜の騒音は元通り。再び、眠い目をこすりインターホンのボタンを押す。騒
音の主はインターホンに出なくなった。仕方なくまた管理会社に電話。二週
間は静かな夜だったが、また騒音が始まった。即あきらめた。そして、引っ
越しすることを決めた。
引っ越しを即決した理由
40代のころから早期退職の時期を考えていた。辞めてから年金をもらうま
で食つなぐためには、無収入であっても生活できる貯蓄があったほうがいい
。年収は横ばいだったので、固定費の中で一番大きい賃貸料を下げることが
できたらという頭があった。
念願の一戸建て
木造平屋一戸建てで安普請。六畳と四畳半の部屋と風呂・トイレ・台所。
家賃は前のアパートから約三万円減。一年では約三十六万円節約できる計算
になる。部屋に関しては前のアパートの八畳のリビングが減った恰好。増え
過ぎた持ち物を減らすにはちょうど良い。
アパートの騒音からは解放された。周りの家の人達も静か。騒音問題が皆
無になったかといえばそうではなかった。
家の近くには細い舗装道路。それを挟んで反対側には畑が広がっていた。
その中に工事が止まっている道路があった。深夜になると、大音量の音楽を
垂れ流す車が停車していたり爆音を響かせ走るバイクや車が出現する時期が
あった。騒音主が集うのは週末だった記憶がある。前のアパートのように夜
な夜な物音をたてられるよりは随分ましだった。
早期退職
重い病に罹るなどのリスクを考えると十分ではないにしても、金銭的に早
期退職のめどが立った。安普請に住んで約六年が経った頃である。
元々サラリーマンにはなりたくなかった。職場でのストレスは軽減されな
いままの日々。我慢も限界なので早期退職し、それをきっかけに賃貸生活は
卒業することにした。
最後に
前編に騒音問題について考えたことを書いた。さらに思うことがあるので
書くことにする。
騒音が日々繰り返されると、騒音でまた夜に目を覚ますかもという不安が
生じる。不安が続くのは、精神衛生上良くない。また、不安が蓄積されてく
ると、怒りが頭をもたげてくることがある。そうなると冷静な対処が難しく
なる。問題をこじらせることになるかもしれない。だから、問題への対処は
早い方が良い。少し我慢していれば状況が改善するとおもわないことだ。
管理会社は騒音の大きさを主に判断材料にすることが多いような気がする
。騒音問題は音の大きさだけの問題ではない。住んでいる地域の日常的な環
境が壊される場合も含まれるとおもう。
日が暮れれば人声は全く聞こえない住宅地。ある夜から、家近くで話し声
が聞こえ始めた。声は夜十時過ぎまで続く。静かな夜もある。話し声がする
曜日は特定できない。声の主は複数人。時折興奮したような大声。
騒音計で小レベルと表示するような音量かもしれない。でも、こんな状況
は騒音問題に含まれてもおかしくないとおもう。
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