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好奇心の力

 某中華食堂で遅い昼食をとっていると、ご年配の方が入ってきた。目に光
がない。

自分の要求を押し通そうとする年配者

 このお店でも、注文はタッチパネル方式に切り替わっている。「ご注文は
タッチパネルでお願いします」と店員さんが案内した。「唐揚げ定食」と、
ご年配の方は店員さんに向かって言い放った。店員さんがきょとんとしてい
ると、「俺は、ここ二度目だよ」「あんた日本人?」と続けた。言っている
ことが理解できなかったのだろう。店員さんは、フリーズしたように立ち尽
くしていた。ご年配の方は「あんた日本人?」と何度も繰り返した。しばら
くして我に返った店員さんが、タッチパネルで注文を代行した。

 某牛丼屋では、注文はタッチパネルでと案内した後、「分からなければ、
お声がけください」と付け加えている。年配者に対してとても丁寧な配慮だ
と思う。このような配慮が某中華食堂でもあれば店員さんが立ち尽くすこと
がなかったように思う。このあたり、企業のマニュアル作成の巧拙が表出し
たと想像している。

 さて、ご年配の方の話に戻ろう。

 慣れないものには手を出さず、自分の欲求は押し通そうとする姿を、ご年
配の方々の態度に見ることがある。年齢を重ねるにつれ好奇心が薄れていく
のは理解できる。しかし強い欲は年齢に関係がないものだと思う。

 反面教師の姿を見たなという思いだったが、頭に浮かんだのは「固執すれ
ば不自由になる」
ということだ。

柔軟さが大切

 駅構内の某そば屋で食事をしようと思った。リニューアルに伴ってタッチ
パネルの注文機器も変わっていて、操作に手間取り、注文できなかった。そ
のお店で食べるのは諦めた。特定の飲食店に固執はしていなし、食事できな
ければ、それはそれでかまわないのだ。
 もし、友人と待ち合わせのお店だとしたら、店員さんにお願いするなど柔
軟な対応を取ることだろう。
 状況に応じて柔軟な対応を取ることが出来れば、ストレスから解放される
と思っている。

好奇心の力

 柔軟な対応ができるというのは、色々な選択肢が見えているということ。
そうなるための要因の一つは好奇心だと思う。

 子供は好奇心の塊だが、成長するにつれ好奇心は減衰していく。その理由
は、知識が増えることでやらなくても結果が想像でき、色々と手を出さなく
なるからだと読んだ記憶がある。
 もし、めんどくささから、手を出さないのであれば好奇心は薄れてしまう
。そうしないようにすることが大切だ。

 まず、やってみること。これは、人生の第二章を迎えた身として意識して
いきたいことだと思う。


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