![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/168880375/rectangle_large_type_2_d3f032f9fc397458c3a9b74b4d6f112a.png?width=1200)
SaaSの今後を考える
別記事でDifyについて紹介してきましたが、このようなAI開発基盤の登場は、SaaS業界にも大きな影響を与えそうです。
今回は、SaaS事業のVPoTとして、また一企業の経営者視点で、「これからのSaaSの方向性」についての想いを書いてみます。
変化の兆し
これらの変化の予兆は2023年3月のLLMブーム初期から感じ始めていました。
この1年間で、実際に複数のプロダクトのリリースや、様々な企業への助言に関わってきました。
現在も進行中のプロジェクトもあり、まさに今この変化が現実のものとなりつつあります。
その上でSaaSの求められる役割が変化しつつあるとも感じています。
SaaSは、長らく特定の業務機能を提供するアプリケーションとして発展してきました。
そして、LangChainやDifyといったソフトウェアの台頭から、立ち位置が少しずつ変わり始めています。
データの価値向上
SaaSに蓄積された業務データが、AI時代の重要な情報資産に
特に構造化されたデータの価値が再認識される
連携の容易化
AIサービスとの連携が当たり前に
APIを介したデータの活用が一般化
ユーザーニーズの変化
カスタマイズ可能なAI連携への要望増加
データの二次活用に対する関心の高まり
このようにAIサービス・ソフトウェアと連携することで、SaaSが本来解決すべき「顧客課題の解決」がより強化される方針になってきているというのはヒシヒシと感じてきています。
企業規模による温度差
現状、企業規模によってAIへの対応に大きな差が見られます。
これは私が関わっている観測している範囲での内容になります。
大企業の場合
一定規模以上の企業では、すでに独自のAIシステム構築に着手しているケースが増えています。
彼らにとって、SaaSを選ぶ際の新しい判断基準として「AI連携の容易さ」が加わるのは、そう遠くない未来でありうると商談の場や、サポート、雑談といった場で感じています。
中小企業の場合
一方で、多くの中小企業ではまだAIサービスを効果的に活用できていません。
しかし、DifyのようなローコードAI開発基盤の普及により、この状況は今後大きく変わる可能性があります。
ここでいう中小企業は我々のようにITサービスへの習熟が高い層ではないことに注意してください。
そうでない人たちも多くいます。
ここから先は
¥ 500
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?