すがはらひかる

立教大学観光学部交流文化学科の4年です。旅の記憶のためのプラットフォームをここに作りました。自分なりの旅の仕方を考えています。よろしくお願い致します。

すがはらひかる

立教大学観光学部交流文化学科の4年です。旅の記憶のためのプラットフォームをここに作りました。自分なりの旅の仕方を考えています。よろしくお願い致します。

最近の記事

針ノ木古道を歩くー後立山連峰へー

    針ノ木古道とは佐々成政が浜松へと徳川家康に会うため冬季に横断した伝説や信濃国の塩商人が販路を求め越中国への道を開拓した歴史を持つ道のりである。そして現在では登山において立山連峰と後立山連峰とを結ぶクラシックルートとしてその機能を残している。今回は、越中国と信濃国のつながり、そしてかつて有していた役割を肌で感じてみたくそのルートを辿ることとした。 渡船を待つ  早朝6時。私たちは平の渡場にて黒部川の右岸へと渡る渡船を待った。かつては黒部川に吊り橋がかかり両岸を自由に

    • 『槍ヶ岳開山』 〜山に登る意味とは〜

       題名に表した『槍ヶ岳開山』は、作家の新田次郎が書いた、槍ヶ岳初登攀に成功した修行僧・播隆の生き様を描いたフィクション小説のタイトルだ。富山の百姓一揆にて、思いがけず妻のおはまを殺めてしまった商人・若松が僧となり、播隆としてその罪の償いを山に求めるようすを描く物語である。  この物語では、播隆は高く空を見上げてもなお岩壁が聳え立つ槍ヶ岳の、多くの困難に直面する。そして、彼はことあるごとに山に登ることの意義を問う。「なんのために槍ヶ岳開山をするのか−ふと彼は闇の何処かで、その