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災害の多様性「占領謀略事件」伍

「日本の熱い日々 謀殺・下山事件」

配信で「日本の暑い日々 謀殺・下山事件」を観ました。以前、テレビ放送とレンタルビデオで2度ほど観たことがありましたが、今回、下山事件のことを書いていて、参考にしようと思ったのですね。

映画は、モノクロで、主人公の新聞記者(仲代達矢さんが演じます)が、下山事件の真相について取材調査するお話です。当時の時代背景や道徳観がよく表現できていると思います。他に若い頃の役所広司、浅茅陽子さんなどが出演していますが、主なる筋で活躍していません。この点が映画として不自然でした。しかし、戦後米国占領下事件を掘り下げた傑作映画なのは間違いありません。

松本清張さんは敗戦直後の迷宮事件の大半を米国GHQ・G2の謀略だと述べています。当時の資本主義対社会(共産)主義という基盤があって、そこにGHQが、日本人政治家(岸信介、吉田茂、白洲次郎など)や右翼を(戦犯として死刑にしない条件)に支配下に置いたというのです。実はこれが現在まで米国隷属を続けているのです。中国と親密になろうとしたり、米国の言うことを聞かぬ人間は総理大臣だろうが何だろうが排除されています。

戦後に日本という国は消滅し、イスラエル同様に米国の傀儡国家となったと言われますが、まったくその通りだと思います。
「いや、イスラエルは軍隊を使ってガザ侵攻したり、イランとの戦闘をしているじゃないか?日本とは違うだろう」と言われますが、日本は戦後GHQのGS(民主主義を進めた部門)などによってイスラエルの裏で米国が動いているのは間違いありません。 

今、日本の治安悪化だけでなく、表面的だけの似非愛国を標榜する謀略国家が世界各国に誕生すると同時に人々の心は乱れ、世界的に治安が悪化していると思われます。

特に我が国は政治権力の力が強くなっており、非情に危険な状態にあります。毎日、匿名・流動型・・・これは名称が悪い。意味不明です。ここで凶悪殺人強盗詐欺集団と呼びましょう。これも政治の腐敗によって国民の常識や道徳観が崩壊して、反社会的凶悪人間たちが増殖したのです。

日本は、いや、世界は破滅に向っているのです。

「下山事件 下山定則失踪までの経緯」

おっと、また脱線しそうなので、本題の下山事件に戻ります。戦後と言えば混乱期です。東京などの首都圏や地方都市の多くは焼け野原で、誰もが貧乏で精神的には平等でした。だから束の間に過ぎませんが、一体感があったのです。大災害のあとも同じです。短期間の似非一体感です。

戦争を煽った者に同調して戦争を奨励していた国民は自分たちの責任など感じなかったのでしょうか? 原爆を落とされた広島県と長崎県で戦争奨励をしていた人々は、自分たちにも責任の一環があるとは思わなかったのでしょうか? 戦争反対を叫んでいた方々には罪はありませんがね。

事件は、昭和24年7月5日(遺体発見は6日)に発生しました。以下に松本清張さんの「日本の黒い霧 下山事件」を参照し、下山定則氏の失踪までの経緯を列挙します。

①同年同日の午前8時20分頃、国鉄総裁の下山定則は、大田区上池上(上池台)の自宅を運転手Oが運転する車で出発。

②車が港区御成門辺りに来た頃、下山は「佐藤(栄作)に会うんだった」と言った。O運転手が「引返しましょうか?」と言うと「いや、いい」と返事をした。

③車が東京駅前のロータリーまで来ると、下山は「買い物をしたいから三越へ行ってくれ」「今日は10時までに役所に行けばいいからね」と言う。

④車が東京駅北側のガードまで来ると、「白木屋百貨店(のちに東急百貨店と合併した)でもいいからまっすぐに行ってくれ」と言った。車が白木屋前の電車通りに来ると白木屋の扉がしまっているので「まだ開店していませんね」と言うと下山は「うん」と返事をした。

⑤それから三越百貨店まで走ると三越の「午前9時30分開店」と書いてあったので、O運転手は「役所へ帰りますか?」と言うと「うん」と言った。

⑥常磐橋(千代田区と中央区の間に架かる橋)からガード下まで来ると、下山は思い出したように「神田駅へ回ってくれ」と言うので、O運転手は神田駅の西側道路に車を回して「お寄りになりますか?」と言うと「いや」と首を振った。

⑦そこで本庁へ向うのかと思ったO運転手は。車を走らせると、突然「右へ回ってくれ」と言った。言う通りに車を走らせると、しばらくして「三越本店へ向ってくれ」と言った。

⑧車が国鉄本庁前に来ると「もう少し早く行け」と怒ったように言ったのでスピードを出して千代田銀行(現在の三菱UFJ銀行)前まで来ると思い出したように車を停めさせて銀行の中に入っていった。それから約20分後に下山は銀行から出てきて「今から三越に行けばちょうど良いだろう」と言った。

⑨再び車は三越に向けて走らせた。午前9時37分頃、三越南口に車を停めると、下山は三越店内に入っていった。

⑩その後、O運転手は、午後5時まで(7時間以上も!)車を停めて下山を待っていた。同時刻に車載ラジオを聴いていたO運転手は「下山が行方不明になった」放送を聴いて、慌てて警察署に向って届け出た。

本日(現在)、NHKで「未解決事件 下山事件」が再放送されています。

つづく

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