新世代ホラー
新しい世代のホラー映画って、かなり面白いですね。最近観た作品をちょいと紹介しておきます。
スポンティニアスは驚きますよ。日常生活のなかで突然として高校生たちが爆発するんです。何で爆発するのかは結局わかりませんが、風船が破裂するように爆発するんです。爆発のあとにはもの凄い量の血だまりが残ります。周囲にいる人間も血だらけになっちゃいます。
ただね、若い世代というのは(僕の若い頃も含めて)「死」という生きている者の結末を意識しないんですね。だから際限のない喧嘩したり暴走したりするんですよ。んで、突然として死んで「あれ、死んじゃったよ…ポカーン」みたいなね。それは非常に残念な死になるのですよ。家族や周囲の人々の気持ちを考えない迷惑な死でしかないんです。
余命宣告された人は、自分が死ぬまでの時間をもの凄く意識して生きています。そういう人たちに申し訳ないと思わねぇのか(・д・)クォノヤロウ!!
その点、スポンティニアスは名作だと思います。死の自覚というのは重要なんです。
「人間とは死ぬことと見つけたり」
最近観た中で最も気持ちの悪かったのが「ビバリウム」です。ジョジョの岸辺露伴物語のなかの「富豪村」を思い出しちゃいました。
若い恋人同士が、将来、自分たちが住む家を見たいと、からかい気分で奇妙な不動産屋に入るのです。
そこの営業マンが「ちょうどいい物件がある」つって、「ほんじゃ、見に行きましょう」と、不動産屋の車が先導して、ある地域に連れて行くんです。
そこはまったく同じ住宅が建ち並ぶ広大な住宅街なんです。俯瞰で見ると墓場のようで本当に気持が悪いんです。
ふたりは、そのなかの一軒に誘い込まれて、家の中を何だかんだと案内していた不動産屋が、いつの間にかいなくなっちゃうんです。消えちゃうんです。
彼が乗っていた車もない。「何だ何も言わずに立ち去るなんて酷い奴だ」と文句を言いながら自分たちが乗ってきた車で、気持の悪い住宅街を抜け出ようとするのですが、そう、ご名答です。迷っちゃうんです。迷った挙げ句に何度も最初に案内された家の前に着いちゃうんです。
何度も繰り返しているうちにガソリンがなくなっちゃう。仕方がないからその家に泊まるんです。んで、ずうっと住むことになっちゃう。
でね、食料だけは(非常食みたいなやつね)家の前の道路に何者かが届けてくれるんですね。その何者かを捕まえて街から脱出しようとするのですが、何者かの姿は確認できないんです。そのうちに食料が届けられるのと同じように『生きた赤ちゃん』が置かれていて「育てれば解放する」って書いてあるんです。
んで、仕方がないから育てるんですよ。その赤ちゃんがあっという間にデカくなって…ああ気持悪い…。
何だか昔の漫画雑誌「ガロ」に載っていた漫画群のようで、僕は好きですがね。ストレスを感じてもいいなら我慢して観て下さい。一見の価値はあります。