『絶望読書』を読む
もう時間がたっていることなのに
いいかげん、そろそろ、立ち直ったらいいのに
いつまでもしつこく泣いたりして、もうやめなよ
という声を出しているのは、ワタシ
それを、言う相手も、ワタシ
自分でもそう思う、自分でもバカみたいだって思うのに、まだ痛い
発作のようにやってくるそれを、やりすごしてきた、いつも通り、できるだけいつも通り、過ごしてきた、はずだった
仕事も休まなかったし、ごはんも食べていたし、洗濯も、掃除も、そこそこしたし、できるだけ寝たし
それで、時間が過ぎれば、もう気持ちも薄まっていくとおもっていた
おもっていたんだけど
ひとりのとき、そらをみてぼーっとしたとき、寝入るとき、帰りみちあるいているとき、ふと窓が開いてしまう
窓がひらくと、じわりじわり、ぽたぽたと、にじむように涙が出てくる
それを、止めることができない
頭木弘樹さんの本を続けて読んでいる
『絶望読書』を読んだとき、
絶望も、涙も、今はそのままでいいような気がした