門井慶喜『銀河鉄道の父』は、宮沢賢治の作品を久しぶりに読んでみようかな…と思わせてくれる一冊。
宮沢賢治の作品を皆さんは覚えているだろうか。『雨ニモマケズ』、『注文の多い料理店』、『銀河鉄道の夜』などは学校の授業で一度は読んだことがあるだろう。独特の世界観に、優しくてちょっと奇妙な語り口。この本を読んだら、不思議と記憶していたあの作品たちにまた会いたくなってきた。ざっくり本の内容を紹介し、私個人の背景から感想を書いていこうと思う。
<本の内容>親目線で見る宮沢賢治、という新しさ
『銀河鉄道の父』は2017年に発表された門井慶喜の小説。宮沢賢治の父、宮沢政次郎の視点か