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アマチュアバンドだけどCDをリリースしたい!

おはようございます。雲田イチロウと申します。
RAINBOW4 というバンドでギターを弾いています。曲も作っています。

RAINBOW4 は社会人4人のバンドです。2019年初夏に結成し、2020年3月にCDをリリースしました。
最近の音楽業界はみなさんもご存知の通り大変に厳しく、ライブどころか集まって練習もできません。自分たちの音楽を表現するのにはライブが一番いいと思っているのですが、別の方法を考える必要がありました。

まずは、CDやストリーミングサービスで我々の曲を聴いてもらおうと考えて実際にやってみました。
しかしアマチュアバンドというのはライブはできても、CDを作るのには結構なハードルを感じると思います。この記事では我々がやったことを書くので、もしCDを出したいバンドさんがいたら参考になればと思います。

どうすればCDができるのか

簡単に言えば以下の2つの手順でできます。

1. 録音データを作る
2. 録音データをCDにする

1. のデータを作るためにレコーディングをします。
2. のCDを作るためにパッケージをします。

案外、1. さえできてしまえば終わりだと思っていましたが、2. も同じくらい労力がかかりました。

録音データを作るには…

レコーディングをします。リハスタにマイクを一本立ててその音を録れば終わりですが、普段我々が聴いているような品質にするにはもうちょっとがんばる必要があります。例えば…

・曲の全体を通じて最高のテイクにする
・上から音を重ねて豪華にする
・聴きやすいようにミックスする

などなど、何度も聴いてもらえるように工夫しようと思ったらきちんとした環境でレコーディングするのがよいです。

そんなわけで我々はレコーディングスタジオを探すことにしました。

レコーディングスタジオ探し

「レコーディング バンド 東京」

などのワードでググるといくつか出てくるのでその中から選べばよいと思いますが、

・予算
・時間
・場所

の兼ね合いで決めることになると思います。

まず予算。RAINBOW4 のような無名バンドがCDを作ったところでいきなり売れるわけもないので赤字を覚悟します。なのでできるだけ安い方がいい。

時間。全員社会人ということもあり休日がいい。遠方なら宿泊が必要になるので、それも予算に組み込む。
そもそも何曲録れるか未知数で、しかも曲によって、バンドによって違うので何も助言できないのが心苦しいです。我々の場合手持ちが4曲で、3~4曲録れたら上出来、2曲あれば Single CD になるということで10時間パックを2日にしました。
ミックスまでする場合、全部の音を録り終わった後に追加で2,3時間かかるので仮に1テイクで録音が完成したとしても曲ができるのには4時間程度かかると思っておいた方がよいです。

そして場所。いつものリハスタ練習よりも多くの荷物が必要になります。自前のアンプやドラムで最高の音を録りたいなど、妥協しないのが一番です。とすると電車での移動は困難だろうと思い車での移動を前提にしました。ただし移動で疲れては元も子もないので、東京なら千葉埼玉神奈川あたりまでで探しました。

というのをググったり話し合ったりして、我々が選んだのは
SIFレコーディングスタジオ さんでした。

そもそものレコーディング代が安いというのと、スタジオで宿泊ができるということ、サイトの作例を聴いたら悪くないということで一択な感じでした。

実際エンジニアさんからは手練れな印象を受け、もちろん厳しいことも言われましたが大変勉強になりました。

いざ、レコーディング

これまたレコーディングの方法にもいろいろあります。
今回我々は楽器一つずつ録っていく方法にしました。
ドラム → ベース → ギター → ボーカル…というようにリズム楽器から重ねていきます。
この方法ではドラム以外は曲中での録りなおしができるので、まだ技術的に未熟な我々でも最低限のクオリティは出せると思ったからです。
もちろん難しい点もあって、それはグルーヴが出しにくかったり、テンポをいじりづらかったりするところだったりします。

やってみた感想としては、とにかく時間がかかります
いつもと違う環境でベストな演奏が求められるので、特にナイーブなメンバーだとパフォーマンスが出せなくて苦しみます。
我々の場合、特にドラマーがそうで、いつもと違う機材、合わせられるのはクリックのみ、録音されているというプレッシャー、そしてなにより楽器の性質上パンチイン(曲の途中から録り直すこと)ができないという条件が厳しそうでした。
あとはエンジニアさんからアドバイスをいただくこともあり、そこをすぐにできるかという対応力も必要だと感じました。

今からレコーディングを意識して練習するためには、

・メトロノーム練を怠るな、できるならバンド全体でもやれ
・自分の演奏を録音して聴いてみる

ことが大事だと思いました。

我々は1日目は10時間パックをフルに使い切り、なんとか1曲を完成させました。
2日目は8時間ほどでもう1曲を完成させました。

レコーディングの様子は YouTube にアップされているので是非見てみてください。

ジャケットを作る

さて、なんとか音源を準備できたらあとは CD に焼くだけです。

・ジャケットを作る
・CD を焼く

そうしてあとは待てばオリジナルCDが手に入るというわけです。

ここからは完全に自由なので、自分たちが求めるものを時間と予算と相談しながらやればよいでしょう。
我々の場合は、ジャケットを作るために以下のことをやりました。

1. ロゴを作る(依頼する)
2. ジャケ写を撮る
3. ジャケットのデザインを決める(依頼する)
4. 盤面のデザインを決める(依頼する)

デザインの素人がやっても残念になるのは目に見えていたので、それぞれ専門家に依頼しました。
ロゴ製作にはツテを辿り依頼をし、写真とデザインは知り合いに飯を奢ることで(!)お願いしました。

それぞれの予定もあるので、取り組み始めてから正味2ヶ月はかかっていると思います。レコーディングの準備と並行して進めていきました。

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このジャケ写は歌舞伎町で撮りました。歌舞伎町の通路のど真ん中で決めポーズをするというのはちょっと恥ずかしかったです。でもメンバーと撮る人と補助にもう一人いてくれたのでなんとなく撮影してる感が出て楽しかったです。

CDを焼く

録音データ、ジャケットデータが揃ったらいよいよ CD 製作です。
できるだけたくさんの人に聴いてもらいたいので、その分だけ焼く必要があります。しかも、買ったCDが聴けなかったら大変なことなので、エラーのないように焼く必要があります。
そこで今回は CDプレス/コピー をやっている業者に頼むことにしました。

CDプレスというのは原盤を作ってプレスする、要は一般に出回っているCDの形態です。エラーが少なく、盤面もきれいになります。ただし小部数だと割高です。
CDコピーというのはみなさんもやったことがある、パソコンにあるCDドライブで音源をコピーするあれです。コピーエラーの可能性がありますし、盤面デザインに制約もあります。ただし安いです。

プレスだと流石に予算オーバーだったので、コピーにしました。
ただそれでも家でコピーしてプリントするのと業者に頼むのでは圧倒的にクオリティに差があったので頼んで正解でした。時間も節約できます。

完成

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そうしてようやくCDができました。完成です。
やはり物理的なものを作るのは良いですね。もちろんストリーミングだけでもいいのですが。
どことなく 80~90s っぽい雰囲気もありつつ、かつ現代的に仕上がったのではないでしょうか(適当)。
モノが届いた瞬間は感慨深いものがありました。ある程度制約がある中でベストを尽くせたので、大変満足のいくものができました。

これを作るのにかかった費用は、

・レコーディング代
・レンタカー代
・ロゴ製作費
・CDコピー代
・接待費(ジャケ写とジャケットデザイン)

これに加えて日々のスタジオ代がかかって合計で軽く10万は超えており、CDが全部売れても到底回収できないのですが、同人はそんなものだと思っています(私は6年ほどコミケで本を売っていた過去があります)。

まとめ

今回の作業は全員が未経験ということでしたが、みんなでいろいろ考えて一から作っていくというのは達成感があって楽しかったです。まるで文化祭準備のような感覚を久しぶりに味わえました。
また、CDを頒布したM3では「ボーカルの声が良い」「生バンドは少ないから頑張って欲しい」などのお声がけをいただき励みになりました。今後は練習の方法を模索しつつ、演奏スキルも上げてミニアルバムを作りたいです。

そんな感じで、いちバンドマンの身の上話を書いていくnoteにしようと思うので、いいなと思ったらぜひフォローをお願いします。では。

オンラインでも聴けます

最後に、拙作ではありますが我々の成果を聴いていただけたら嬉しいです。
各種ストリーミングサービスに対応しています。
https://linkco.re/zHaMU2xr

実物は Booth にて販売しています。ジャケットの内容も確認できますので是非。
https://rainbow4.booth.pm/items/1870302

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