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愉悦な地獄

空見える。雲がある。減ったものを数えている。お腹すいた。きれいな横顔。夜になったときにだけ見える光。今まで私が言った言葉も覚えているし、声をかけられていた言葉たちも覚えている。それがどうにか思い出さなくても良い事であるのに、思い出してしまう記憶。道徳的なことだけじゃなくて、強いインパクトのあるものも好き。私には言葉がないきっと大丈夫きれいに終わるよ。向う。空きれい。雲がある。見える。カーテンの隙間から簪を指す。水車が見える。日本人形。日本刀、電波塔人差し指と親指をつけて擦る癖

    • 主体性

      主体性という文字が頭の中を通過してゆく。人間はどうしようもなく迷った時に自然に触れたくなるらしい。原風景。原始的。どうやら迷っているので俺は川に行く。川に行ったら近くの山から降りてきたであろう子猿と対岸の間で見つめ合っている60代くらいの爺さんがいた。俺はそこでなんとなくこの小猿と爺さんはテレパシーで通じようと双方ともに思っているが上手くいってないと思った。俺は猿と人間では言語が違うのだからこの爺さんはテレパシーとやらで言葉を介さずに喋ろうとしているのだ。相手は子猿。もし子猿

      • あなたとわたしとあのよ

        わたしがしんだら あなた かなしんでくれますか わたしがしんだら わたし くるしんでくれますか わたしがしんだら あのよ くらせていますか おいてけぼり   わたしたち あてもなくさまよう ゆらめくたいよう わたしたち はなしあった あつくて みずがほしくなる やわらかくてあたたかくてやさしくてくるしくなくてしずかなところにいきたい わたしたちのいるちてんはかたくてつめたくてきびしくてくるしくてうるさい からだが32こにぶんかいしてそれぞれがいしをもったままはなれて

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