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複雑な思いの中にある『愛は勝つ』と希望が見えた『カサナルキセキ』

「時々いちKAN」として、KANさんの曲や思い出を私なりにいろいろ語っていくシリーズ、2回目です。
前回からずいぶん間があいてしまいましたが、2曲目は絶対に「愛は勝つ」にしたいと思っていました。

けれど、私の中の「愛は勝つ」は、大好きな楽曲であるとともに、KANさんの話をするたびに「一発屋」という言葉がつきまとう、悲しい思い出に繋がってしまう曲でもあり、「愛は勝つ」について、ずっと書きたい気持ちと、書くことが難しい気持ちが交錯していました。

恐らくKANさんファンを長年続けてきた方は同じような経験をされているかと思いますが、KANさんの楽曲はそれぞれが素晴らしく、他にもチャートにあがった曲があるにも関わらず、「愛は勝つ」の売れ方があまりに大きすぎて、なぜかずっと「一発屋」と言われ続けました。
話題にするたび「ああ、あの『愛は勝つ』の?」「まだ活動してるの?」という言葉に毎回傷つき、私はリアルでKANさんのファンであることを周りに言わなくなっていきました。

昔書いていた絵日記にも、こんな辛い部分がさらりと書かれていて、久しぶりに読み返してまた胸がズキューンとなるなど……。
本当にこういう思いをたくさんしてきました。
横浜にある「ランドマークプラザ ガーデンスクエア」のイベントスペースで行われたライブだと思います。

昔書いていた日記のスクショ

「愛は勝つ」はむしろ、KANさんの中では異色な曲の部類であり、その一曲が大きく世間に知れ渡ることで、KANさん自身も苦しんでいた時期があったようです。たしか、ライブのMCで、そんなことをおっしゃっていた時期があったと思います。
この日記に書いていたライブのセトリに「愛は勝つ」が入ってないのも、ちょうどそんな時期だったのかな?なんて想像したりして。(もしくはまだピアノ一本で「愛は勝つ」を弾くようになった時期ではないのかな?)
(その後、なんやかんやあって、KANさんもある時から、何かふっきれたような感じが伝わってきました)

でも「愛は勝つ」はもちろん、年齢を問わず多くの人に愛され、そして今もなお、こうして歌い継がれている大変に素晴らしい曲であり、ライブで演奏されれば、あのイントロだけで体中に熱が伝わり、一気に会場全体が最高に盛り上がる曲であることは間違いありません。
私も大好きな一曲です。

音楽的な凄さは、すでに数々のミュージシャンが語ってくださっています。凄い曲であることは間違いない。
最初から最後までずっとサビで、ずっと盛り上がれる。
たくさんの人を勇気づけ、元気づけ、長い間愛され、そしてきっとこれからもずっと愛される。そんな壮大な曲。
KANさんほんま天才やな!って思う、大好きな曲。

大好きな曲であるはずなのに、何かしらKANさんの話題がテレビで取り上げられるときには常に「愛は勝つ」が流れ、その曲しか紹介されない、ということに、ずっとモヤモヤとしていました。
「愛は勝つ」だけじゃないんだ!という思いと、でも確かに「愛は勝つ」は凄い、って。もうほんとこれはジレンマよね。

こんな感じで「愛は勝つ」のことを書こうとすると、ネガティブな感情も強くなってしまって。これが、なかなか「時々いちKAN」の2回目が書けない理由でした。

でも今回、ようやく、テレビで「愛は勝つ」以外の曲を丁寧に取り上げていただきました。
それが、秦基博さんとのコラボ曲「カサナルキセキ」です。

11月24日(日)に放送された「EIGHT-JAM」で、秦基博さんが「カサナルキセキ」の制作秘話を話してくださいました。
12月2日(月)0:10まで視聴できるので、見逃した方はぜひ観てください♪

「続きから再生」を押すと、「カナルキセキ」の部分が始まります。
29分あたりからです。

KAN:
「同じコード進行、同じBPM、同じテンポで
 だけど旋律が2つあって
 それぞれがスゴく良い曲で
 それが重なったらもっと良い曲になる

 という曲を書きたいんだ」

KANさんの「キセキ」
秦基博さんの「カサナル」
そしてその2つの曲を重ねた「カサナルキセキ」は、改めてレコーディングをしたわけではなく、本当にそのままの2曲を重ねています。

この2つの曲をリリースしたあとの、ファンの混乱まで見据えて、謝罪会見まで開くってとこまでのストーリーをあらかじめ考えていたあたりがほんとKANさん!マジKANさん!

謝罪会見までテレビで流れちゃったよ!
これ、本編めっちゃ長いんだけど、ちゃんとこの曲の制作秘話が話されていくので、そういう曲紹介の仕方があるのかって驚いたよね笑
しかもこの茶番のあと、大真面目な「カサナルキセキ」を我々は初めて聴くわけですよ!あのときも感情が忙しかったなぁ笑

今回みたいに、「愛は勝つ」以外にも、KANさんの数ある素数な曲が、世間にもっと知られて「あの愛は勝つの」という枕詞がなくなる日が来るといいなと思います。

秦さん、めちゃめちゃ丁寧にお話してくださって、本当にありがとうございます。
話を聞きながら笑ったり泣いたり忙しくて、「カサナルキセキ」を聴いてもやっぱり泣いちゃって、ってゆか、もともと感動で涙腺緩みやすい曲だったんだけど、KANさんが他の星に旅立ったあとは、必ずサビで涙が大量に出てくるようになっちゃった。

二人の美しいハーモニーが織りなす、本当に素数な曲です。
歌詞にも注目していただけると嬉しいです。
「愛は勝つ」とともに、たくさんの方に聴いていただけますように。


【時々いちKAN 1回目】


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