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年賀状の悲喜こもごも
今年は年賀状の料金も値上がり、年賀状じまいをする人が増えたとか。
私もここ数年、年賀状じまいをするかどうか、毎年悩んでいた。
でも今年、たいした枚数じゃないんだし、これからもずっと送り続けようと思う出来事があった。
長い事会っていなかった友人から届いた年賀状に、「メール送ったけど返ってきちゃったんで連絡ください!」と書いてあってびっくりした。
(前に、携帯が故障してデータが全て消えてしまって、こちらからメルアドが変わったお知らせができなかった)
毎年近況を知らせてくれていた友人で、もうずっと年賀状だけのお付き合いだった。
嬉しくて連絡したら、早速今度会うことになった!
去年の旧友に続き、ここ最近、人との縁に恵まれているなと感じる。
もちろん自分から頑張っている部分もあるけれど、今回は完全に、相手がアクションを起こしてくれた。
でもこの縁も、年賀状があってこそだ。やめなくてよかった!
実は去年……いやもう一昨年か。2023年の年末は、精神的にしんどい出来事があって気持ちが落ち込んで、年賀状を書く気力すらなくなっていた。
その年は、はじめて、こちらからは出さずに、年賀状が来た人にだけ返信する形をとった。そしたら「ああ、そういえばこの子からもしばらく年賀状来てなかったな」みたいなことに気づいてしまってしょんもりしたり。
ここ数年で一番、「年賀状じまい」という言葉が頭に浮かんだ年だ。
一時期は、毎年100枚を超える年賀状を作っていた。
家族の分を全部私が作っていて、それぞれ、住所が変わってないか確認して、年賀状を買ってプリンターで印刷。
(プリンターの調子が悪かったり、インクがなくなったり、上下表裏をたまに間違えたり、あまり枚数が入らないプリンタなので、何度も紙を補充して……ってひたすらめんどい)
親しい人には手書きで一筆書いて。
それが本当にしんどくて、毎年年賀状を作る季節になると憂鬱になっていた。
「年賀状じまい」という言葉をちらほらと聞くようになった頃、私が「年賀状作るのめんどくさ~い」と言ったら、「もう今年から出さなくていい」と急に言われて、え?ってびっくりして。
ほんとは、自分の分は自分で出してもらおうと思ったのだけれど、その人の中では、どうやら年賀状はそこまで重要じゃなかったらしい。
だったらもっと早くに言ってよ!毎年けっこうな負担だったのに~
でも、やめていいと言われても、親戚関係は出さないわけにはいかないし、自分の友だちには送りたかったので、私だけ年賀状を出すことにした。
いい機会だから、私も年賀状を見直すことにして、この年から枚数がぐっと少なくなって、本当に楽になった。
姉と兄とはLINEでつながってるので、新年の挨拶はLINEにさせてもらった。
年賀状が来ていない人にはこちらからも出さないことにして(ここはけっこう迷ったけど思い切った)、毎年、少しずつ枚数を減らしていった。
「年賀状じまい」という言葉が頭にちらつきながらも、ずっと迷っていたのが親しかった友達。
以前、携帯の故障でデータが全て飛んで、友人のほとんどが住所しかわからない状態。
だから、年賀状のやり取りをやめてしまうと、つながりが本当に切れてしまう気がして、「年賀状じまい」という選択肢は頭の片隅にありながらも、ずっと年賀状を出していた。
そんな中で、冒頭の出来事があったので、めんどいめんどい言いながらも、年賀状を続けていてよかった!と思ったのでした。
こぼれ話。
こちらからはもう年賀状を送っていないのだけど、数年に一度、フラッと年賀状が届く友人がいる。
この友人とも、もう20年ほど会ってないけれど、その年賀状にはいつも、あの頃のままの筆跡で、近況なのかお手紙なのか、くすっと笑える文章が書いてある。
届いたときだけ返信しているのだけれど、去年が、その数年に一度の年で、しまった、私も近況だけでなく、「連絡ください」的な返しをすればよかったな、と思った。
年賀状って、決して社交辞令だけじゃない、こういう、ご無沙汰している仲を取り持つ役目があるんだなって、この歳になって思うのでした。
来年はこちらから、フラッと彼女に年賀状を送ってみよう。