人材マネジメントを企業側から眺めたら視座が上がった気がするよ、という話。
社内の経営戦略勉強会「Tribal Professional Academy」、通称「TPA」。今回のお題は「組織戦略」です。
課題図書はモリッと3冊ですが、意外とさらりと読めます。
3冊を通じて展開されるのは、「協同システムである組織を動かすために、人材をどうマネジメントすべきか」というテーマ。
「人」の才能を十分に発揮してもらうためには、組織と人材のマネジメントが重要である、という前提のもと、組織戦略、組織文化、組織構造、人事システム、採用、報酬、能力開発、マネジメントなど組織戦略の基本をマネジメント側の視点に立って紐解いています。
戦略を実行し目的を達成するための「人」
なんども出てくる、これ。もう、ソラで描けるw
企業は競争優位をもって存続することが本質的な存在意義というのは今まで学んできたこと。その視点で考えると、組織戦略、ひいては人材育成の目的は「企業を強くすること」にあると言えそう。
そうは言っても人間ですもの、言葉ひとつ取ってもメンバーそれぞれで捉え方は様々。いわんや制度や評価たらんや。
上記の3冊を読み解くと、人材マネジメントの労力の多くは、いかに「納得感」を持った制度を作るかという視点で語られているように思います。
さらに。企業において、戦略は変わる。年度途中を待たず期中にも関わらず変わる。しかも年々変化の速度は加速している。存在し続けるために。
弊社代表の池田もこんな感じで・・・。
さらに、どん。
大丈夫、伝わってます(笑)
ちなみに。伝えることより、「伝わること」がとっても大事。編集者としても親としてもそう思ってきたし、今、経営戦略の中で組織戦略を学んでいてもとてもそう思います。
納得感からの「自律」について考えてみた
納得するということは、他人から与える頃は絶対にできないのです。人材マネジメントでは納得して受け入れるということが自律性の重要な代替物です。
人材マネジメント論の中において、「自律」は主に能力開発の文脈で語られており、「人材マネジメント入門」の中では上記のように語られています。企業が大切にしているものを伝え、伝わり、納得させるのが組織戦略であり人材マネジメントの要諦。そこから続く“人材”に期待されるのが自律、ということだと理解します。
自律とは、自分の頭で考えて、決断し、行動するということ。会社の命令だから課題をこなすのではなく、自分で望んだ行動として動くということ。
自律は大切。そりゃそうだ。我が社も今、とっても重要視しています。
じゃあ、なんで組織戦略の中において「自律」なのかを、最後にあえて読み解きたいと思います。
・(厳密に言えば)企業が大切にするのは人そのものではなく、人材の知識や能力、努力=人的資源
・人的資源を持つ人材は、それを企業に提供するかどうかの意思決定をする自由がある
・さらに人材は、努力を知識をどういう質やレベルで提供するかを決定する自由がある
・つまり、人材という資源は人材である前に自律的な人、ということ
・・・・! なんつう理論! 言葉遊びみたいだけど、本質的。突然視界がひらけた感じ。
組織は人なり。企業と人材は、恋愛関係みたいだけれど、全然違う。視座が上がったというのは、きっとこんな気分。おもしろいなあ、経営戦略!