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しばいばなしvol.2 「星逢一夜」【望海風斗ゲストトーク】 前編

シラスチャンネルでは、上田久美子の現在・未来の作品についてシェアするとともに過去の上田作品についても語っています。
過去編のなかでは9月に「星逢一夜」を特集し、源太役の望海風斗さんをゲストに、当時の演技について振り返るとともに、女優としての現在地を、じっくり伺いました。
前編は、「星逢一夜」の公演当時をめぐってお話しています。


上田久美子

本日も『上田久美子の演劇理想ロン』ゲストコーナーをお送りします。

今回は望海風斗さんに来ていただいております。こんにちは!


望海風斗

こんにちは、望海風斗です。よろしくお願いします!


上田

望海さんとは私も何度もご縁があって、個人としてとても尊敬する大俳優でもいらっしゃいます。この番組は演劇論を語る場ということもありまして、演技やお芝居の話などをいろいろ伺いたいと思っています。今回は『星逢一夜』についての特集にもなっていますので、当時の思い出話なんかもしていきたいなと思っております。
ここで改めて望海さんの略歴をご紹介します。2003年、89期生として宝塚歌劇団花組に配属されたのち、2012年にバウホール『ヴィクトリアン・ジャズ』という作品で初主演を務められました。その後雪組に組替えになられて、2017年にトップスターに就任されました。お披露目公演は?


望海

『ひかりふる路』と『SUPER VOYAGER!』でした。


上田

私も拝見しました。たしかゲネプロか初日に、わくわくしながら観た記憶があります。「満を持して」って思って!


望海

ロベスピエールの役で、お披露目なのにすごい題材で。「理想を掲げ、理想が高すぎて…」っていう(笑)


上田

そうでしたよね! でも、なんかすごくピッタリだった。


望海

お披露目でなにか戒めというか、「理想を高く持ちすぎちゃいけないんだな」っていうのを、作品から教えてもらって…(笑)


上田

役とともに歩んでおられますね(笑)そして2021年に私が作・演出を担当させていただいた『fff』という作品で、またも何やら意味ありげな役をもって退団されました。


望海

ベートーヴェンで、はい。


上田

ロベスピエールからベートーヴェン、すごい…(笑笑)


望海

なかなか無いと思います。ヘビー過ぎますよね(笑)


上田

ヘビーな役をどこまで耐えられるか、やって欲しくなる存在だったんですよね、だいもんさん(望海さんのニックネーム)って。
そして退団後はワタナベエンターテインメントに所属され、ミュージカル『ガイズ&ドールズ』のミス・アデレイド役や『Next to Normal』のダイアナ役などを経て、第30回読売演劇大賞の優秀女優賞を受賞されました。そして2023年には菊田一夫演劇賞を受賞されております。
このように、私にとっては芝居だけでなく歌も、全てが揃っている偉大な存在でした。


望海

いや、そんなことないです! お芝居については本当に『星逢一夜』で、「芝居ってこういうものだったんだ」って気付かされて…


上田

ちょっと待ってください、そこに繋げようとしてくださるんですか(笑)
もうトークまで上手いんですよ!


望海

違う、本当に!(笑)
『星逢一夜』は「これまで何してたんだろう?」って、グーパンチで殴られた感じがするぐらいに目が覚めた作品です。それまでもお芝居をするのは好きだったけど、よく分からずにやっていた部分があって…

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