上田久美子(Projectumï)

今はエンタテイメントの世界と、現代演劇などの「難しそうな」世界が分断していることを残念…

上田久美子(Projectumï)

今はエンタテイメントの世界と、現代演劇などの「難しそうな」世界が分断していることを残念に思っています。二つの世界が緩やかに穏やかに行き来して、世界が温かく繋がっていけばいいなと願っています。 http://www.kumikoueda.com/

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    上田久美子の対談記事、コラムを月二回程度お送りします。Projectumïの創作活動を支えてくださるようお願いいたします。

  • 上田久美子の創作ノート

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noteでメセナを

みなさんこんにちは、上田久美子です。 今日は私のnoteについてお話させていただきます。 このnoteでは、上田久美子とその制作団体であるProjrctumïの活動にまつわる記事をお届けし、その売り上げを創作活動・公演制作に充当します。 Projectumïが主催する公演は、利潤を追求するものではなく、批評性のある作品をとおして、なるべく多くの人々に楽しみながら社会や世界について考えていただくことを目的としています。 公的助成を創作費に充てていくつもりではありますが、それの

    • 山の劇場とパズドラの民

       今年の夏も、富山県は利賀村の、SCOTサマーシーズンという演劇祭を訪ねた。  そして何冊かの本を読んだ。  夏の終わりにぼんやりと形をとりかけてきた思考がある。固まっていない、ゆらめく煙の形みたいな思考だけれど、大切そうに思うので書き残しておきたい。  富山駅から車やシャトルバスで1時間半ちかく山道を登った先、白川郷にも近い山間部に合掌作りの家屋が点在し、いくつかは劇場に改造されている。山並みを借景にして大池に浮かぶ野外劇場、俳優たちが世話している畑など、一帯は演出家

      • 徒然なる対話ーチャンネル開設一ヶ月の報告ー

        「上田久美子の演劇理想ロン」で配信を始めて一ヶ月の振り返りを、チャンネル運営のサポーター菱田伊駒と、上田久美子の対談で行いました。シラスチャンネルを経営するゲンロンの人々からの遠回しな指摘により「私たちのチャンネルはお硬すぎるらしい」と反省した我々は、近頃流行りの「寝落ちコンテンツ」を標榜してゆるっと対談…していたつもりが、放送終了後、机の上で静かに見守っていた神様“オカヤマイオン“から、猛省を促されました。 ①寝落ちコンテンツとは、寝てしまうほどつまらない話をダラダラする

        • 8月の終わりの連絡簿と掲示板アンケート

          メセナのためのnote開設、配信チャンネルスタートから一ヶ月と少しがたちました。 初めての挑戦ということで心のままにやってみたこの一ヶ月でしたが、より良いnoteのため、今後の記事の内容を検討したいと思っております。 メセナメンバーの皆さまのご意見も伺うため、noteのメンバーシップ用「掲示板」を公開いたします。 次の質問にお答えいただけたら嬉しいです。 こちらのnoteでは、大きく分けて、配信チャンネルでのトークをテキスト化した記事(「大阪大学講演会」「呼吸にまつわ

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        • 上田久美子の理想論
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          3本

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          8月の終わりの連絡簿と掲示板アンケート

          メセナのためのnote開設、配信チャンネルスタートから一ヶ月と少しがたちました。 初めての挑戦ということで心のままにやってみたこの一ヶ月でしたが、より良いnoteのため、今後の記事の内容を検討したいと思っております。 メセナメンバーの皆さまのご意見も伺うため、noteのメンバーシップ用「掲示板」を公開いたします。 次の質問にお答えいただけたら嬉しいです。 こちらのnoteでは、大きく分けて、配信チャンネルでのトークをテキスト化した記事(「大阪大学講演会」「呼吸にまつわ

          8月の終わりの連絡簿と掲示板アンケート

          試演「呼吸にまつわるトレーニングプール」報告会(後編)

          城崎温泉でのアーティストインレジデンスを終えたばかりの8/17、上田久美子の活動報告を兼ねてラジオ風のシラスチャンネル配信を行いました。 議論が白熱してきた後半部分を文字でお伝えしたいと思います。 「上田へのダメ出し」の中見出しコーナーを、ぜひお読みいただきたいです。自分でも話す予定のなかった記憶が蘇り、わくわくするひとときでした。 宝塚的になりがちな演出のこと 平野 システム非常にやっぱり大変でしたね。 上田 たくさん音のストリーミングを使うこういった場合には、それ専

          試演「呼吸にまつわるトレーニングプール」報告会(後編)

          試演「呼吸にまつわるトレーニングプール」報告会(前編)

          城崎温泉でのアーティストインレジデンスを終えたばかりの8/17、上田久美子の活動報告を兼ねてラジオ風のシラスチャンネル配信を行いました。 その模様を文字でお伝えしたいと思います。 noteおよびシラスチャンネルでサポートくださるメセナの皆様のおかげで、収入の発生しない試演のみの実験的な創作が支援されています。 この世界にいま必要なアートとは何か、皆様とこのnoteで創作の悩みや喜びを共有して、一緒に進んでいけたら嬉しいです。 この前編もおすすめですが、後編の「上田へのダメ出

          試演「呼吸にまつわるトレーニングプール」報告会(前編)

          【告知】8/21の夜、五反田で上田-上田対談

          こんにちは。上田久美子です。 迫る8/21の19:00より、五反田のゲンロンカフェで、ロシア文学者でゲンロン代表の上田洋子さんと対談させていただきます。 ゲンロンカフェの対談イベントは、時間無制限で、数時間にも及ぶことがあるとか。錚々たる科学者や思想家が行なってきたらしいこのイベント。私なんかが出ていいのでしょうか? 私の場合はそこまで長時間話せるような論客ではないですが、なるべくたくさん話したいと思います。現地でのイベント参加と、シラスチャンネルでの生配信・アーカイブ配

          【告知】8/21の夜、五反田で上田-上田対談

          取り急ぎのニュースレター(2024/7/26)

          メセナで支援してくださっているメンバーの皆様、いつもありがとうございます。 皆さまお元気でお過ごしでしょうか? 十数年前、40度超えのモロッコの砂漠の街で、日中に野外を歩くことに恐怖を感じ日本はいかに気候が柔らかな国か・・と思ったこと、大学時代に夏のタイで冷房の設定温度16度のショッピングモールに入り、どうしてこんなに冷やすのかわからない、と思ったこと。 今はモロッコに行ってもタイに行っても、そんなことは思わないでしょうね。 メンバーの皆様に急ぎでお知らせがあります。

          取り急ぎのニュースレター(2024/7/26)

          講演会「上田久美子とフランス」part3@大阪大学

          去る2024年7月3日、大阪大学アセンブリーホールにて、上田久美子講演会が開催されました。 その内容を公開いたします。記事は基本的に書き起こしですが必要に応じて加筆修正し、3部構成でお届けいたします。第三部は、質疑応答と、宝塚に関するメッセージです。 山上 上田さん、本当に面白いお話をありがとうございました。上田さんと呼ばせていただきますけれども、いろんな転身を重ねられたというお話でした。 美学に行かれてフランス文学科に移られて、その後、一般企業に入られ、創作を仕事にすると

          講演会「上田久美子とフランス」part3@大阪大学

        記事

          試演「呼吸にまつわるトレーニングプール」報告会(後編)

          城崎温泉でのアーティストインレジデンスを終えたばかりの8/17、上田久美子の活動報告を兼ねてラジオ風のシラスチャンネル配信を行いました。 議論が白熱してきた後半部分を文字でお伝えしたいと思います。 「上田へのダメ出し」の中見出しコーナーを、ぜひお読みいただきたいです。自分でも話す予定のなかった記憶が蘇り、わくわくするひとときでした。 宝塚的になりがちな演出のこと 平野 システム非常にやっぱり大変でしたね。 上田 たくさん音のストリーミングを使うこういった場合には、それ専

          試演「呼吸にまつわるトレーニングプール」報告会(後編)

          試演「呼吸にまつわるトレーニングプール」報告会(前編)

          城崎温泉でのアーティストインレジデンスを終えたばかりの8/17、上田久美子の活動報告を兼ねてラジオ風のシラスチャンネル配信を行いました。 その模様を文字でお伝えしたいと思います。 noteおよびシラスチャンネルでサポートくださるメセナの皆様のおかげで、収入の発生しない試演のみの実験的な創作が支援されています。 この世界にいま必要なアートとは何か、皆様とこのnoteで創作の悩みや喜びを共有して、一緒に進んでいけたら嬉しいです。 この前編もおすすめですが、後編の「上田へのダメ出

          試演「呼吸にまつわるトレーニングプール」報告会(前編)

          【告知】8/21の夜、五反田で上田-上田対談

          こんにちは。上田久美子です。 迫る8/21の19:00より、五反田のゲンロンカフェで、ロシア文学者でゲンロン代表の上田洋子さんと対談させていただきます。 ゲンロンカフェの対談イベントは、時間無制限で、数時間にも及ぶことがあるとか。錚々たる科学者や思想家が行なってきたらしいこのイベント。私なんかが出ていいのでしょうか? 私の場合はそこまで長時間話せるような論客ではないですが、なるべくたくさん話したいと思います。現地でのイベント参加と、シラスチャンネルでの生配信・アーカイブ配

          【告知】8/21の夜、五反田で上田-上田対談

          まもなく実験開始

          城崎国際アートセンターで、実験室を作っています。 観客の皆さんを、パフォーマーとして一つの作品を作る実験室です。 人間の感覚や知覚とは違う感覚でこの世界と交信している植物やバクテリアの感覚の世界を人間が追体験できるのか、人間から離れてそこに接近できるのか、人間を描いた演劇をそういった尺度の中で捉え直すとどうなるかについて、私はこの1年ほど、日本や海外の俳優やダンサーたちとリサーチをしてきました。 そこから美しい瞬間や面白い動きが生まれましたが、それよりも私が興味を惹かれたの

          呼吸にまつわるトレーニングプール ープロジェクトについて話しますー

          7月31日に配信された批評誌ゲンロンのプラットフォーム「シラスチャンネル」での「上田久美子の演劇理想ロン」配信第二回目の内容をお届けします!今回は8月の城崎国際アートセンターでのプロジェクトについて竹中香子さんと対話しました。城崎国際アートセンターのプロジェクトは8月14, 15, 16日とオープンスタジオ(http://kiac.jp/event/2999/)が予定されています。お近くの方、お時間ある方は、無料ですのでぜひご参加ください! 菱田 皆さんこんにちは、アシス

          呼吸にまつわるトレーニングプール ープロジェクトについて話しますー

          いしばしコモンズとコモン

          大阪の石橋にある不思議な空き家で、人生で初めて生配信をした。 私は配信初心者だし、緑のちゃぶ台といい、視聴者の方から見ると素朴な状況に見えたかもしれないけれど、撮影現場の写真をご覧いただけば、プロ仕様のカメラやスイッチャーなどかなり本格的な装備であることがおわかりいただけるだろう。 私がカメラマンを雇ったとかレンタルスペースを借りたとかではない。 全て、このスペース「いしばしコモンズ」の管理者である菱田伊駒氏が呼びかけて、そのパートナーの菱田岬氏、撮影担当の西川誠一・利子氏

          いしばしコモンズとコモン

          元・宝塚演出家がなぜシラスチャンネル配信を始めるにいたったか(上田久美子の演劇理想ロン第一回)

          去る7月27日、批評誌ゲンロンのプラットフォーム「シラスチャンネル」で「上田久美子の演劇理想ロン」の配信第一回を行いました。 聞き手や聴衆がいるのではなく、カメラに向かって聞き手のリアクションをわからずにソロで一方的に話すことは全く未知のコミュニケーションで、始める前は簡単に考えていたのですが、やってみると難しかったです! 配信って多くの方がやっていて、当たり前にできることのように思っていましたが、場数でテクニックが身についていくのだと知りました。舞台と同じです。 というわけ

          元・宝塚演出家がなぜシラスチャンネル配信を始めるにいたったか(上田久美子の演劇理想ロン第一回)

          取り急ぎのニュースレター(2024/7/26)

          メセナで支援してくださっているメンバーの皆様、いつもありがとうございます。 皆さまお元気でお過ごしでしょうか? 十数年前、40度超えのモロッコの砂漠の街で、日中に野外を歩くことに恐怖を感じ日本はいかに気候が柔らかな国か・・と思ったこと、大学時代に夏のタイで冷房の設定温度16度のショッピングモールに入り、どうしてこんなに冷やすのかわからない、と思ったこと。 今はモロッコに行ってもタイに行っても、そんなことは思わないでしょうね。 メンバーの皆様に急ぎでお知らせがあります。

          取り急ぎのニュースレター(2024/7/26)

          私の脚本術

          どうやって台本を書いたのですか、と質問されることがあります。 私は宝塚歌劇で脚本家としての仕事をスタートしましたが、学校や大学で演劇について勉強したことはなく、宝塚に入ってから市販の「脚本の書き方」のような本を読みあさり、それを一つに集約して、自分なりの方法を習得しました。 よく質問を受けるので、今日はその方法についてお話ししてみます。これからエンタテイメントの創作を志す方の参考になると嬉しいです。 世の中に溢れているエンタテイメントの脚本は、二種類に分類できます。「物語

          還っていく世界

          ここ数週間、九州の入江の村で、90歳を越す一人暮らしの祖母の介護をしながらリモートで仕事をしている。この村は50数年前までは車ではアクセスできず、海が荒れて船の出せない冬などは「うさぎ道」と祖母が形容する道なき道を伝って山を徒歩で超えていかなければ駅のある場所へは出られなかったそう。 でもその頃はセメントの採石産業や沖合にある鮪漁の島などとの行き来で村は栄えていて、海に落ち込む山肌に張り付いたような村落に何百という住民が溢れかえり、階段と路地ばかりで車両の入れない村内は、交通

          音のない部屋@九州大学芸術工学研究院

          8月に城崎国際アートセンターで行うレジデンス創作では、一般見学者のみなさんが研究に参加してくださって初めて完成する音と呼吸の研究室、「参加できるラボ」を色々な専門領域のアーティストたちと一緒に考案する予定です。 どんなラボか言ってしまうとつまらないので計画は秘密ですが、踊りましょうとか声を出しましょうとかアクティブに何かしていただくわけではなく、耳をいつもより使ってもらう、音をいつもより感じてもらうことが実験のポイントになりそう。 というわけで、音響の研究者でありアーティスト

          音のない部屋@九州大学芸術工学研究院

          講演会「上田久美子とフランス」part3@大阪大学

          去る2024年7月3日、大阪大学アセンブリーホールにて、上田久美子講演会が開催されました。 その内容を公開いたします。記事は基本的に書き起こしですが必要に応じて加筆修正し、3部構成でお届けいたします。第三部は、質疑応答と、宝塚に関するメッセージです。 山上 上田さん、本当に面白いお話をありがとうございました。上田さんと呼ばせていただきますけれども、いろんな転身を重ねられたというお話でした。 美学に行かれてフランス文学科に移られて、その後、一般企業に入られ、創作を仕事にすると

          講演会「上田久美子とフランス」part3@大阪大学