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白黒つけずにグレーで見守る ーバイリンガル子育て、補習校について

息子は5歳から日本語補習校に通っています。
補習校では月曜から金曜までアメリカの現地校に通う児童生徒が、土曜とか日曜だけ日本語を学びます。
息子が通う補習校は国語のみで、土曜の午前中で終わります。
学校や州によって半日だったり全日だったり、算数、理科、社会などの別の教科も学ぶ学校もあります。

補習校では家庭は第2の教室といって、家庭での日本語学習が日本語を学ぶ上で重要なカギだと言います。
補習校は週1しかないので、週1だけ通っていればバイリンガルになれるという簡単なものではありません。
日本の国語の教科書を使って、1年間で学ぶ漢字を全て学習するので、宿題は沢山でます。
息子が幼い頃から、小4くらいまで補習校の宿題は横でかかりっきりで見ていました。
これ、本当に大変で、漢字学習が始まってからは、毎日のように宿題バトルを繰り広げていました。


コーチングを学ぶ前の私は、とにかく息子に私が教えなければと、ティーチングで子育てしていました。
全ては息子のため、バイリンガルになれば、仕事の選択肢も住む場所の選択肢も増える、
せっかく2国間に生まれたんだから、教えるのが親の責任ぐらいに思っていたのです。

これ、大きな間違えでした。

息子の人生のハンドルを握って、私が行かせたい方向へ向かわせていたのです。
そして、子供の人生のハンドルを握っていると、自分の人生のハンドルが握れないんですよね。

息子の人生のゴールは決してバイリンガルになることではないし、親として望むのは息子の幸せです。
バイリンガルという道を選択しなくても、幸せになる方法はいくらでもあって、あったらいいなくらいの手段なのに、いつの間にか手段が目的になっていました。

それに、補習校に通うだけがバイリンガルへの道じゃないのに、補習校を辞めて日本語が話せなくなった子供たちを見てきたので、継続させることに執着していました。

私が執着を手放し、息子の選択に任せるようになったので、息子の中で補習校を辞めようかどうしようか葛藤が続いています。


アメリカではスポーツの試合が土曜の午前中に行われることが多く、スポーツを始めると、補習校との両立が段々難しくなってきます。
息子も去年、アーチェリーの試合で半年ほど補習校を休学しました。
半年も休むと、授業に全くついていけず、息子にとって補習校に通うのは苦痛になってきました。
「辞めてもいいよ」とは言っているのですが、私が長年補習校に通わせようとしていたので、息子は私の本心ではないと疑っています。
「ママは行ってほしいと思っている。ママをがっかりさせたくない。」という思いと
「あと1年半で卒業なのに、今辞めるのは恥ずかしい」という思いと
「授業が全然分からない。面白くない。時間の無駄。」という思いでぐるぐるしていて決められません。

以前の私は続けるか辞めるかの2択しかありませんでしたが、コーチングを学んで、決められない息子に寄り添うことにしました。
決められないなら、決められる時期が来るまで、一緒に考えようと今月は休学というグレーゾーンを選択したのです。

決められなくて一番苦しんでいるのは息子です。
中学生なので、あまり心のうちを話してはくれませんが、あまりせっつかずに見守りたいと思います。

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