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いちょうの木

老いた父のことが気になり、実家に行く機会が増えた
実家にはたくさん思い出があり行くといつも少し胸が痛い
母親が亡くなったばかりというのもあるのだけれどそれ以上に
自分の”家族”へのこだわりが浮き彫りになるからだ

家族は仲良く
家族は信頼しあって
家族は愛しあって
家族といると落ち着く

と思っていたけれどそれを形にするには
"諦め"からスタートすることが大事だと思う

どんなに似た価値観だと思っても軸はそれぞれちゃんとズレていて
それにいちいち反応して傷ついていたら心臓一個じゃもたない
家族を持つ事に大いに憧れ 自身満々にお嫁さんになったけど
バツが一つついてやっとそんなことを知れた

ただ一つ確信する事がある

人は自分以外のなにかの為に行動するのが
好きな生き物だと思う

だから
自分のわがままをしっかり許して
他人のわがままを叶えてあげたい

家族に苦しみ 家族が解散し
それでもなお
自分の家族が大切だと思う

実家の隣の家にある立派ないちょうの木があまりにも美しくて驚いた


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