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本格ミステリー歌劇 46番目の密室 感想

※様々なネタバレあり※ これまで有栖川有栖作品に触れたことがなく、遂にこの機会が来たのかとわくわくした。 製作陣がまた期待値の上がる方々ばかりで、それにも『本格ミステリー歌劇』への本気を感じて楽しみだった。 スタッフは、脚本が石井幸一さん。 わたしはACCAで初めて作品を拝見したけれど、その時もバディ物で心情の表現の仕方が好きだなと思ったことを思い出す。拝見できていないが孤島の鬼やネルケのミステリーシリーズなども手掛けているので、間違いない人選だなと感じたし、ミステリーシ

    • 『舞台 ダブル』感想

      元々原作は飛び飛びで配信分を読んだりしていて、なので熱心に読んでいたわけではなく、観に行った動機はフォロワーさんが同行を募集していたことと、発表された時からたぶん面白いだろうなと思っていたこと、それからしばらく舞台観劇の予定がないので面白い舞台を観たかったことが重なったからだった。 この原作を舞台化すると発表されたとき、紀伊國屋ホールでやるというセンスが凄くいいなと感じたけど、実際行ってみると紀伊國屋書店自体でも展示をやっていたり、ホール内では写真や原作の紀伊國屋ホール内場

      • ミュージカル アラバスター 感想

        矢田悠祐さんを初めてハムレットでみたとき、私がゼウスなら星座にしている! と思ったものだった。それくらい衝撃的で強く、また永久にしたい美しさだったのだ。  矢田さんの主演作としてハムレットを作った荻田さんは、アラバスターのロックに矢田さんを選んだ。 荻田さんはゼウスではないが、なるほど、実績と力があるということは、こんな風に矢田さんの美しさと強さを生かすことが出来るのかとまざまざと思わされる、そんなキャスティングだった。 アラバスターのロックに矢田さんが配役されたと知った

        • 2021年の観劇

          1月はコロナの関係か観劇のない月だった。 2月 ミュージカル 新テニスの王子様 https://note.com/kumiko_935/n/nbfc71b9b4b1e 感想はこちらに。 どんどん『テニミュ』の姿になっていくのが嬉しいし楽しかったな〜と思う。次回も楽しみ。 監獄REQUIEM 名前は知ってるけど生で見るのが初めてな人がたくさん出ていた舞台だった。 世紀末な世界観が若さを感じたけどそれがまた良かった。衣装がどれもカッコよくて良い衣装だったし、健人くんが貰ってて

          舞台・魔法使いの約束2章 感想

          何度も観劇して、何度も配信をみて、あまりにも良かった……しか感想が飛び出て来なくて感想を書くのが遅くなってしまった。 勢いで書いているので長いし、読みづらいのは仕方ないと思って欲しい。 1章のときも思ったけれど、2.5舞台としてとても丁寧に原作に寄り添っているし、ストーリーをメインからだけではなく、親愛からも組み込んでいて、難しいパズルだろうにとても良く脚本が出来ている。 脚本と作詞を浅井さんひとりで書いていることが世界観のブレのなさに繋がっているのかなと思わされる。歌詞も

          舞台・魔法使いの約束2章 感想

          GLORY DAYS感想

          GLORY DAYS。オリジナルミュージカルで久々に心に刺さる作品だった。 キャストを入れ替えて4つのチームが作られたこの作品で、わたしがとりあえずSouthを観劇しようと思ったのはここ何年か観てきている矢田さんが居ることと、他作品で見ていた加藤将さんが揃っていて、そのふたりが一緒に板の上に居るところを見てみたかったからだった。 アルジャーノンに続き今回も席運が良く、最前に座ったため一番最初の観劇は怒涛だった。 ご本人も言っていたけれどとにかく今回の博品館劇場でも矢田さんは

          GLORY DAYS感想

          舞台・魔法使いの約束(矢田さんに偏った)感想

          まず、矢田さんが2.5舞台に出ると知ってすごく驚いた。  私自身が矢田さんを舞台で観たのが『ハムレット』からだったので、矢田さんの2.5作品出演を観たことがなかったことと、この2年ほど出演作品を観ていて、今後あまり2.5のお仕事はしないのかもなあと勝手に思っていたからだ。 それから共演者に丘山晴己さんことはるちゃんも居たことに、矢田さんとはるちゃんなんて、これはもう歌が素晴らしい作品になるだろうなと俄然楽しみになり、ゲームも始めた。 ゲームはメインストーリーが面白く、レベルも

          舞台・魔法使いの約束(矢田さんに偏った)感想

          新テニミュ感想

          新テニミュの発表は楽しみでもあり不安でもあり、という気持ちだった。 本当にあの世界観を表現出来るのか? とも思ったし、それにわたしは『テニミュ』が好きだったのでわたしは3rdの締め括りをみて、てっきり3rdで『テニミュ』は終わり新テニミュ一本で行ってしまうのだと思っていたので。 しかし、『4thもやる』という発表には驚いたのを覚えている。 新テニミュキャスト発表の際はもっと驚いた。 わたしがここ何年か見てきて、ファンをしているキャストの名前がそこにあったからだ。 芸歴もあ

          新テニミュ感想

          2020年3月〜10月の観劇

          去年の今頃は今年がこんな世の中になるなんて思っても居なかったし、今年もわたしの貯金はカツカツで、その代わりにまたたくさんのエンタメを自分の中に吸収していくんだろうなと思っていた。 今年の3月、少し後ろめたく思いながら観に行ったホイッスル・ダウン・ザ・ウインド。 白井晃さんの演出を楽しみに、そして矢田悠祐さん目当てで。 三浦春馬さんが今まで見たことのない役柄、そして境地に居るな、と感じたし、声も姿も表現も、テレビで知る彼とはどうしても一致せず『役者』だなあと思い知らされ、ミュ

          2020年3月〜10月の観劇

          2019年11月〜2020年1月観劇いろいろ

          2019年の物は2019年中に上げてしまいたかったけれど、仕事に追われ気づいたらもう2月になっていた。 2019年ベストなんかも挙げてみたかったがベストになりうる作品については熱のこもった個別エントリーがあるのでまあいいかとも思う。 そんなわけで観たものいろいろ。 2019年 11月 PADMA EXTEND 0 演劇というよりショー!コメディの台本の中に織り交ぜられる様々なアクロバットやダブルダッチ、人間縄跳びなど肉体を使ったパフォーマンスに驚き興奮したステージだった

          2019年11月〜2020年1月観劇いろいろ

          ミュージカル ハムレット 感想

          今作がわたしにとって初めての矢田悠祐さんの作品観劇だった。 矢田さんのお名前やどんな作品に出演しているかはもちろん存じ上げていた中で、彼への印象は『顔が美しく歌が上手い』。 中でも様々な媒体で拝見する姿は、同じ人だと思えないほど美しい方だという印象が強く、わたしの中では 『神か悪魔が人間に堕落を教えるために遣わせ、誘惑するひとならざるもの』とか 『ギリシャ神話でゼウスがその美しさを自身だけのものとするために星座にされた美青年』 というイメージがあった。 そんな印象

          ミュージカル ハムレット 感想

          舞台 PSYCHO-PASS サイコパス 感想

          スタッフ発表の際、演出が三浦さんだったことに、PSYCHO-PASS1期視聴済のLikeAファンとしては『これはもう間違いない』と唸った。 なにしろPSYCHO-PASSの『シビュラシステムを信じ従い生活する人々のディストピア』と、LikeAの『自由とはその掌の中での話』『真実を知らずに生きること、知ってしまうことの幸と不幸』は形が似ている。 そして何より三浦さんは、舞台の上に創造する『闇』が凄く魅力的な演出家だと思っている。 キャスティングももう間違いないメンバー。特

          舞台 PSYCHO-PASS サイコパス 感想

          7月~10月観劇いろいろ

          7月 少女革命ウテナ ~深く綻ぶ黒薔薇の~ ウテナミュ自体は前作も観に行っていたけれど、アニメでも一番好きな黒薔薇編なので、物凄く期待をして行ったが、あまりにも良かった。 中でも樹里と詩織の組み合わせが本当に美しく、醜い部分すらそれは耽美で、衝撃的だった。 馬宮と御影の観たかったシーンも含まれていたことが嬉しく、表現もまたアニメで見たままに極めて耽美的で本当に美しかったので、黒薔薇編を公演してくれたことにただただ感謝だった。 前作は殺陣や演技が気になって世界観に没入出来なかっ

          7月~10月観劇いろいろ

          暴力の歴史 感想

          『暴力の歴史』を観劇した。 ひとの中には様々な『暴力』が内在しているのだと、思い知らされるような時間だった。 暴力は、身体を傷つけるような目に見えるものもあるが、悪口や仲間はずれ、そのほかにも差別もそうだ。 男女の違い、学歴の違い、人種の違い、年齢の違い、生まれの違い、他にも様々な違いによる差別。 互いに違うものなのだと納得出来ず、相手を尊重できない心が生む差別から暴力が生まれ、それが新たな暴力を生む。 意図的であるかないかに関わらず、相手が傷つけばそれは暴力となる。 t

          暴力の歴史 感想

          サマーライカ2019

          はじめて過ごすLikeAの夏が終わった。 初演でアッシャーが「僕も盆と正月には故郷に帰れる!」と言っていたが、room002は大体正月だったし、room003は完全に盆だった。 果たしてアッシャーが故郷に『帰れた』かは別として。 今回は初演ぶりの新宿FACEで、通うのにだいぶ気力が居るな、と身構えていたが、それと同時にあのステージを今度はどの様にLikeAの世界へ彩ってくれるのかがとても楽しみだった。 初演は2枚の空が描かれた板、奥には光が散らばり描かれた背景があり、

          サマーライカ2019

          4〜6月観劇いろいろ

          4月 カエデソウ 久々に『若い俳優向け』『若いファン向け』の舞台だった。 昔わたしがまだ若く、箸が転んでも可笑しかった時期に良く白柳力さん演出の若い俳優がたくさん出る、エネルギーとパッションに溢れた舞台を観に行っていた、懐かしい気持ちを思い出す。 役者も作りも本当に若く、深く考えずともストレートに若さと楽しさと熱を浴びることが出来るので、客層が若いのもとても納得出来る舞台だった。 CHAOS 三浦香さん作演のオリジナルだったので。 前回は行けなかったけど今回は日も合いバー

          4〜6月観劇いろいろ