(7)義母の退院

義母が自宅で倒れてから、救急病院で1か月の入院、リハビリ病院で3か月の入院を経て、退院することになった。入院中に無事に介護申請、介護認定まで終わり、さらには退院後の生活についても何度か説明があった。今までは自宅では2階のLDKの横の六畳和室が定位置だった義両親だが、2階のトイレは階段のつきあたりにあるため、トイレの行き来でバランスを崩して階段から落ちる可能性、買い物やデイサービス、配達の方が来るたびに階段を上り下りする危険を考慮し、1階の部屋へ移動したほうが安全では?ということになった。義母が退院するまでに!と、夫、子どもと協力し、義両親の家具を1階へ移動させた。退院日にはリハビリの先生数名が自宅まで来てくださり、自宅での移動についていろいろ指導があった。無事に部屋も片付き、義母を迎えられたのは良かったものの、義母は納得がいかない。2階の自分の部屋に戻りたい。2階が私の部屋だ!と言い続けていた。お医者さん、リハビリの先生の前では、納得したような返事をしていたのだが、帰宅すると機嫌は悪くなり、部屋を移動させられたことに対する怒りをぶちまけ、義姉に注意されていた。「みんな、お母さんのことを心配して一生懸命動いてくれてるんやで!みんなも大変やったんやで!子どもたちも手伝ってくれたんやで!みんながどうやったらお母さんが危なくなく生活できるか考えてくれてんのに!」。義姉も、退院してきた母親にそんな厳しいこと言いたくはないと思う。でも、私たち同居している家族のことも思ってくれてのことだと思う。その気持ちがとてもありがたかった。

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