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株式会社イムラ封筒代表取締役社長 井村 優さん

100年企業が挑戦する「封筒」の進化
デジタル化の波の中、eコマースの発展により物の流れは増え、新たな形の封筒のニーズが高まっている。変化を見据え、時代とともに進化する企業文化はいかにして作り上げられたのか?


1)機械開発力によって実現する多種多様な封筒の提案と大量生産

藤沢:藤沢久美の社長Talk、今日のゲストをご紹介します。今日は東証二部上場企業です。証券コードは3955、株式会社イムラ封筒代表取締役社長、井村 優さんです。井村さん、よろしくお願いします。

井村:よろしくお願いいたします。

藤沢:もうイムラ封筒ですから、名前はわかりやすくて、封筒を作っていらっしゃる。

井村:はい。

藤沢:でも、ただの普通の封筒じゃないんですよね。

井村:そうですね。封筒会社は結構あるんですけれども、当社の強みというのが一番、お客さまからオーダーされた別製の封筒といいますか、オーダーメイドの封筒を得意にやっていまして、そういう会社はあんまり同業他社でも少なくなっています。

藤沢:オーダーメイドの封筒って、なんか社名が入っているぐらいのイメージしかなかったんですけど、ホームページを拝見したら、すごく色んな封筒があるんですね。

藤沢:拝見すると、開封したくなる封筒とか、それから、目の不自由な方のために。

井村:点字ですね。

藤沢:点字が付いている封筒とか、封筒なんだけど、ピリピリッと破るとクーポンになったり、中がちょっとだけ見える封筒とか、ものすごく色んな工夫をされていますよね。

井村:そうですね。そういった封筒を少量作るなら同業他社でもできるんですけれども、私たちの強みというのは、それを大量生産できるという、製造工程のところが、一番の同業他社さんと違うところとなっています。

藤沢:その大量生産できる理由というのは、何なんでしょう。

井村:やっぱり技術力をですね、20名以上の技術者で、ああでもないこうでもない言いながらですね、どうやって生産を効率化できるかということを、やはり100年の歴史の中で、ずーっと考えてきたDNAが、今日まで育ってきたのかなというふうには見ています。

藤沢:なるほど。この100年というのも、このあとちょっと伺ってみたいんですけど、まず技術者さんがいらっしゃるというところも一つポイントで、私たちはものって、つくるというところをなかなかイメージできないんですけど、世の中にないものをつくるということは、それを作る機械を作らなきゃいけないんですよね。

井村:そうですね。で、当社も最初は荷札を作っていたんですけども、荷札というのは、実は封筒の製造業者から捨てられるべき紙をただでもらってきて、それで荷札を最初は作っていました。ただ、だんだんそれを見ていると、やっぱり封筒を作りたいよねというところで、社員が動き出して、じゃあその前に封筒の機械を作ろうということで、何もないところから、その封筒の製造機械というのを、多分日本で一番最初に作り出したというのが、当社のようです。

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