揺らぐ、労働組合の根本
秋の夜に
えらく深刻そうなタイトルですね。
いや、労働組合、いま根本が揺らいでいるんじゃないか、とも思うんですよ。
労働組合は、一人では雇い主に対して弱い立場の従業員が集まって団体になることで、雇い主と対等に交渉し、待遇や働き方を良くしていく、職場を良くしていく、っていうものなんですね。
この労働組合の根本にあるのは、従業員が労働組合に集まる、つまり団結・連帯であり、「職場を良くしたい」という願いなんですね。
でもこれ、揺らいでませんか。
今の若い人、団結や連帯って言われてピンと来ますか?
むしろ、違和感や、遠い世界のことの気がしませんか?
「職場を良くしたい」という思い、今の若い人にはどうなんだろう。
社会人生活をより充実したいって思いはあると思いますが、それは転職や企業によって実現するもので、労働組合で雇い主(会社や役所)と交渉して社会人生活をより充実させようとは、あんま思わないんじゃないですかね?
どうも、数年(といっても短いですが)労働組合界にいて、そう思わざるを得ないのが率直なところです。
では、これから、働き方・社会人生活と労働組合ってどうなるんでしょうね。
新しい形の団結・連帯が生まれるんでしょうか。
労働組合の職場改善活動との、新しい付き合い方が生まれるんでしょうか。
自分には、「こうなるだろう」「こうなるべきだ」というはっきりとした策は、今のところ勉強不足・経験不足もありありません。
ただ、人と人がつながること、人と人が一緒に過ごすこと、人がコミュニティをつくることは素敵なことと思いますし、
現場従業員と経営陣が対話すること、立場や見る世界の異なる人が対話してより良いアイデアや策が出ることの素晴らしさはあると思います。
そこは、時代が変わっても同じかな、と思います。この考え自体が古いかもしれませんがね。
だから、労働組合の「人が集まる」「対話が生まれる」の根本は、今揺らいでいるとしても、建て直していけば、従業員にとっても、経営者にとっても、この世の「仕事」の満足度を高める、社会に欠かせないものと感じます。
もし労働組合に関心をお寄せいただいたら、こちらの日本最大の労働組合「連合」のサイトもぜひご覧ください。
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