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令和3年12月22日久米研の反省

 今回も久米研究会の反省をしていきたいと思います。この日は、とまと二段と骨男二段と対局しました。結果から言うと、2連敗でした。しかし、収穫が沢山あったので、まとめていきたいと思います。

第1局目 とまと二段戦

 とまと二段は、先手なら中飛車、後手なら三間飛車を用いることの多い振り飛車党です。今回の研究会では、誰が相手だろうと先手なら居飛車で戦うと決めていました。本局は私の先手となり、予定通り居飛車で戦いました。対するとまと二段は、ノーマル三間飛車を用いてきました。

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  上の図は、中盤戦の入り口といった所でしょうか。実はこの局面で仕掛ける手がありました。それは、▲3五歩です。対局中にも少しだけ考えましたが、感覚的に三間飛車の飛車の前の歩を突くのに抵抗があり、すぐに諦めました。しかし、読み進めてみると有力な手で、ソフト曰く先手有利に近い互角でした。
 さて、この▲3五歩を①△同歩とすると、▲3四歩△5一角▲4四角で香車取りが受けにくく(△1二飛なら、▲2四歩~▲2二歩)、居飛車よしです。②△5五歩なら、▲3四歩△5一角▲3八飛△5二飛▲5五歩△同銀▲3六飛として、難しいながらも大駒の働きの差があるので、居飛車が指せる将棋でしょう。

 それから本譜はとまと二段の誤算もあり、先手有利に進めていました。しかし、下の図の局面の▲6四角は感想戦で敗着とされました。

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 ▲6四角ではなく、▲4四角なら先手が必勝だというのが感想戦での結論でした。確かに、これなら駒得の差がさらに開き、優勢なのは明らかでした。ところがソフトで検討すると、この▲6四角は、最善ではないものの悪手ではありませんでした。なんと、先手有利を維持できていたのです。以下、△5四飛▲同飛△同金▲6二歩!という美濃崩しの定番の手筋がありました。△6二同歩なら▲5一飛車ですし、金を逃げるのも▲4六角と逃げておいて、飛車を敵陣に打つ手や▲7五歩を楽しみに指せば良かったです。

 さて、最後のチャンスが訪れたのが下の図の局面です。

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 それは、▲7四歩△同銀▲7三歩△同玉▲1三竜!で王手馬取りがあり、先手有利でした。本譜は、▲6二歩ではなく、▲6八香と打ったため、劣勢となり、数手後に投了しました。

第2局目 骨男二段戦

 骨男二段は、相手の得意戦法を受けて立つ居飛車党本格派です。本局は私が先手になったので、相掛かりを採用しました。良いところなく、負けたと思ってましたが、チャンスはありました。それが、下の図の局面です。

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 本譜は、▲1五香としましたが、△7五飛~△1五飛で不利になりました。この局面は、先手有利でした。理由は、▲2二角成△同銀▲7七金△7五飛△8六金で、数手後に飛車が捕まります。
 この筋を感想戦で指摘された骨男二段には、脱帽でした。私は全く見えてませんでした。さすが、居飛車党本格派という感じがしました。
 以降本譜は、骨男さんが正確に先手玉を寄せ切りました。


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