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中国での10年を振り返って:変化と懐かしさの狭間

喉元過ぎれば熱さを忘れるって誰のお言葉か知りませんが、本当にその通りだなと思います。

2022年12月頃まで、毎日PCR検査を受けなければ人権を失う勢いだったことや、大気汚染で喉が痛かったことなど、すっかり忘れてました。

また現金を使わなくなって、偽札に怯えることもなくなりました。

ATMや銀行を使う機会が激減して、ATMの性能が悪すぎてイライラしたことや、銀行窓口で長時間待たされてウンザリしたことも忘れてしまいました。

中国生活全般に満足しているってこともありませんが、この数年で以前のイライラの原因がかなり取り除かれたことは事実です。

またオンラインでの買い物が以前よりもストレスフリーになりました。

昔は届いた瞬間ゴミ箱行きするような製品を送ってくる業者さんもいましたが、最近ではそうでもありません。

また、不良品だった場合も、ほぼ100%対応してくれます。またこちら都合での返品も受け入れてもらえますので、日本のアマ○ンよりもはるかに良心的です。

このように、社会全体としては快適な方向に向かっています。

個人のマナーや振る舞いに関して、おやおやと思うことは良くありますが、相手が企業やグループになると急にクオリティが高くなるように感じます。

そのうち、企業の振る舞いが個人の振る舞いに影響してくれるのではと期待しています。

ただ、こういう変化を喜ばない人もいるかもしれません。

確かに、わたしが出張で中国に来るようになった2011年頃と比較しても、中国は普通の国、なんだか退屈な国になってしまったように感じます。

日本とは絶対に違う空気感や、日本の当たり前を持ち込むと酷い目に遭いそうな雰囲気がありました。

カバンをたすき掛けにして、リュックは背負わずに前に抱え、人前でスマホを取り出すことなんて絶対にしませんでした。

また、レストランのメニューは漢字ばかりで、何を頼んで良いのかわからず適当に頼んだら、意味のわからない料理が出てきて慌てたんだけど、意外にも美味しかったなんてことも、今は体験できません。

ほとんどのレストランがスマホで注文できますし、高級店と呼ばれる店のメニューには今では大抵写真がついています。

便利になったけど、ちょっと退屈になったと思うのは贅沢な悩みなのですが、異邦人として中国で暮らすわたしは、ちょっと昔のことを懐かしく感じてしまいます。

さて、話は変わりますが、わたしが今ちょっと気になっていることがあります。

それは日本での暮らしのことです。

わたしは、すでに約10年中国で暮らしています。

人生の1/5を中国で過ごしたのです。そのような人が日本に帰った時、日本のことを新鮮に思うのでしょうか、それとも変化ないと思うのでしょうか。

この10年の変化が大きかったので、日本も変化していると思うのですが、実際にどう感じるのか気になっています。

この検証は中国撤退時の楽しみにしたいと思います。

今日も最後まで読んでくださりありがとうございます。
また明日。

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