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中国愛について語られると面倒くさいと思う話
中国には、極端な意見を持つ人が結構います。
もちろん、日本にもそういう人はいますが、こちらでは特に“自国愛”に関して熱くなる人が多い印象です。
今日は、そんな人との会話で少しモヤっとしたので、振り返ってみます。
春節の期間、街を歩いていると、知人のCさんに偶然出会いました。
Cさんは落ち着いていて教養のある方なのですが、中国の話題になると考え方が極端に偏る傾向があります。
Cさんは、新年の挨拶をしたあと、なぜか突然「中国愛」について語り始めました。
彼は「自分たちはいかによく世話されているか」について熱弁し、最後には「中国で新年を迎えられるなんて、あなたほど幸せな日本人はいない」と言ってきました。
最初は適当に相槌を打っていましたが、この恩着せがましい一言に少しムッとしてしまいました。
それで、大人げないかなと思いつつも、「中国で暮らしていて、そんなに安心感と幸福感があるなんて、羨ましいです」と返しました。
するとCさんは、「どういうことですか?これほど安全で安心な場所はないでしょう」と聞き返してきます。
そこで近くの公園を指さし、「普段は誰でも自由に入れるのに、春節の期間中だけゲートを作って持ち物検査をしているのはなぜですか?」と尋ねました。
Cさんは、「中国は人が多いからね。休みの時期になると変な人が現れて騒ぎを起こすといけないから、荷物検査は大事だよ」と答えます。
それなら、「もし本当に安全で安心な国なら、そもそも荷物検査なんて必要ないですよね?管理されないと事件や事故が起きると思っているということですよね?管理を“世話”と呼ぶなら、確かに中国のお世話は素晴らしいですね」と言い返してしまいました。
Cさんは少し考えたあと、「確かに、くまてつさんの言うこともわかるけど、それでも自分は中国ほど安全な国はないと思っている」と言いました。
そこで、「そうだね。最近はスリや置き引きも減ったしね」と少しだけ同意することにしました。
するとCさんは元気を取り戻し、突然「日本は最近、青少年の犯罪とか売春婦が増えているんだろう」と言ってきました。
少し歩み寄ったことを後悔しました。
とはいえ、ションボリしても仕方がありませんので、「悪い人はいつの時代も、どの社会にも存在していると思うよ」とだけ答え、手を振ってお別れすることにしました。
Cさんは普段は落ち着いた話し方をするのに、中国に関する話になると極端に感情的になります。
何を言っても「中国最高」、そして「他国はまだまだ」という意見になってしまうのです。
自分の国に誇りを持つことは良いことですが、盲目的に賞賛するのはどうかと思いますし、ましてや他国を悪く言う必要はないはずです。
こういうタイプの人は、一見冷静に見えても実は感情的なことが多いので、会話するときには注意が必要です。
基本的に同意できるところは受け入れ、それ以外はスルーするのが無難ですが、「あなたは中国で暮らせて本当に幸せですね」なんて言われると、さすがにスルースキルも吹き飛び、「お前何言っとんねん」と、つい笑顔でツッコんでしまうくらいには、わたしも普通の人間です。
もう少しスマートに対応できるようになれば、人間関係が楽になるのかもしれませんが…。
さて、手放しに中国を絶賛する人が多い中国ですが、その一方で「中国オワコン!最低最悪の国!」と悲観する中国人も結構います。
どちらに出会っても面倒くさいことになりますので、できれば「良いところは良い、悪いところは悪い」と冷静に判断できる人と仲良くなりたいものです。
今日も最後まで読んでくださり、ありがとうございます。
また明日〜
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