ルールがあってもなくても混乱するなと中国のコロナ対策を見てつくづく思ったお話
きっと日本の皆さんは、中国のゼロコロナ政策に関する報道を見て、中国の容赦のなさとか、ルールありきで感染者への配慮がまったくない酷い様子に驚かれたと思います。
確かに容赦はないですね。
「汚物は消毒だ〜」とは言いませんが、陽性者は害虫のように扱われ、駆除しなくてはって雰囲気でした。それでひとたび陽性者がでると、通りをブロックごとに塀でおおってみたり、マンションの出入り口を塞いでみたり、それぞれの住居の扉に張り紙をしたり感知器を設置したのは事実です。
またお年寄りから幼児まで、PCR検査を事実上義務づけて、陰性証明を提示できなければ公共交通機関や大型商業施設の利用を認めないってこともおこないました。
しかし、実情はまさに大陸的で、学級崩壊したクラスのように管理する人がなめられていたりすると、誰もルールを守らなかったりします。
そこに強面のオッサンが現れて、今までガードマンを馬鹿にすることで変な自信をつけた高齢者と管理者がガチンコの喧嘩になったりもします。
というわけで、今までもルールはありましたが決して秩序正しく物事が処理されていたわけではありませんでした。
そして12月7日に、ゼロコロナ政策の調整、つまり事実上の撤廃を発表しました。今回の調整で大きく変化したのは以下のポイントです。
陽性になっても自宅で療養できます。
濃厚接触者や感染者がでてもロックダウンしません。
PCR検査は必要な人だけおこないます
つまり日本と一緒の状況になったということです。公共交通機関でマスクの着用は求められますが、公園などでマスクをしていなくても注意されたりはしません。
さて、こうなるとどうなるかというと・・・規制があったときと同じく混乱しました。12月6日まで、ゼロコロナは堅守するとか、コロナにかかって医療が崩壊したら全員死ぬ、だから全員で不自由を耐え忍ぼうって雰囲気だったんです。
それが、コロナでは死にません。PCR検査は必要ありませんと言われても、正直「その嘘は本当ですか?」と言いたくなる気持ちもわかります。
さらに、今まで会社や公共交通機関にいる人は、すくなくとも陰性であることが証明された人でした。しかし、今はどこに陽性者がいるかわかりません。
弊社でも、今まで要求されていなかったオフィス内でのマスク着用が義務づけられました。また、大学院も同じく授業中にマスクの着用が推奨と変更されました。
感染しても発熱するくらいだよと多くの人は言いますが、誰だってできるなら感染したくありませんし、なんなら無症状で乗り切りたいと思っています。しかし、状況を見てみると、高熱と全身の痛みに苦しむ人がほとんどのようです。
そして、ゼロコロナ政策調整後、わたしの周りでは風邪を引く人が急激に増えました。これは、コロナにかかるかもという不安感が引き起こす症状なのかもしれません。
ちょっと頭が痛くなると「コロナかも」喉がイガイガすると「コロナかも」と不安になります。結果、以前よりも物事がスムーズに進まなくなりました。
さて、このあとどうなっていくのでしょうか?
我が街の感染のピークは12月24日ごろで、1月20日頃には収束すると言われています。そうなることを心から願います。ただ、新たな変異株が生まれたりして、世界の人から、ほら見ろって言われる世界線がチラチラと見えているのが不安です。
変異株に苦しむヨーロッパの人を取り上げて、ゼロコロナがいかに優れているかを報道したり、説明していた皆さんのことを思い出し、わたしのおこなう主張だってブーメランなんだと。必ず返って来るのだけど、その時に受け止められるものを投げるべきだななんて思ってしまいました。
今日も最後まで読んでくれてありがとう。また明日。