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「中国オワコン!最低最悪の国!」と悲観する中国人のお話
昨日は「中国愛について語る中国人」について書きました。
祖国愛を持つことは結構なことですが、どんなに尊い愛も、場所を間違えると下品になりかねません。愛は場所と場合を見つつ、ふさわしい方法で表現してもらいたいものです。
さて、そんな余計なお世話はさておき、今日は愛と同じくらい強い感情である憎しみについてのお話です。
ちなみに、行きすぎた祖国愛も、祖国を全否定する憎しみも、どっちも同じくらい面倒くさいので、覚悟してください。
今回の話の主人公は、近所に住む中国人、Gさんです。
Gさんと知り合ったのは友人の紹介でした。友人曰く、「Gさんは仕事もなくて時間があるから、中国語の会話相手にぴったりだろう」とのこと。
無料で中国語を話し放題なら悪くないと思い、私はGさんの家にお邪魔することにしました。
最初のころは天気や食べ物の話ばかりで、和やかなムードだったのですが、時が経つにつれ、話題は経済や景気、世界情勢へと移っていきました。
そして、その頃からか、Gさんが中国という国をいかにダメな国家か語り始めました・・・
ちょうどその頃、防犯カメラが街中に大量に取り付けられたこともあり、Gさんは「政府は俺たちを管理しようとしている!」と憤慨していました。
それだけならまぁ分かるのですが、問題はその先です。
「管理の目的は、不良人民を見つけ出して迫害するためだ」と言い出したのです。
さらに、「何が不良で何が優れているのかを決める権限を独裁者が持っているのが良くない」と語ります。
そこからは止まりません。
病院制度や福祉の話になっても、「日本を含む国々はどれだけ優れているか」を熱弁し、ひたすら中国をこき下ろします。
私が「でも、日本にも可哀想な境遇の人はいますよ」と言っても、まったく聞く耳を持たず、「中国は破滅の道を進んでいる」と主張し続けるばかり。
このあたりから、私はだんだんGさんと会うのが苦痛になってきました。
世界に完璧な国家なんて存在しません。
どの国のシステムにも優れているところもあれば、劣っているところもあります。でも、Gさんはそのことを理解していない様子でした。それどころか、客観的に自国を見ることもできず、ただひたすら非生産的な自国ヘイトを繰り返しているのです。
行きすぎた自己批判は、行きすぎた自己愛と同じで、結局、話し合いになりません。
どちらも極端すぎて、同意することもできなければ、建設的な議論にすらならない。そんな会話を続けても、ただただ疲れるだけです。結局、私はGさんと疎遠になってしまいました。
中国で、バランスの取れた視点を持つ人と出会うのはそんなに難しいことなのでしょうか?
良い点は良いと認め、ダメなところは改善しようと努力する。それだけのことなのに、自己礼賛か自己批判の両極端に走る人が多い気がします。
ちょっと落ち着いてください、と言いたい。
そして、何かにつけて他国や他者を引き合いに出すのも困ったものです。
成長の過程や順序はそれぞれ違うのだから、他の国と比べて優劣を競うのではなく、他者から学びながら自分なりの成長を遂げればいいだけのことです。
それなのに、なぜ近所に住んでいるだけの外国人である私に、自分の凝り固まった自己評価をぶつけてくるのか…。
もう少し前向きで生産的な活動に気力や体力を使ってもらいたいものです。
というわけで、愛も憎しみも行きすぎると面倒くさいというお話でしたが、いかがでしたでしょうか?
ちなみに私は、中国のことはまぁまぁ嫌いです。
そして、日本のことはまぁまぁ好きです。
どちらにも良い点もあれば、ダメなところもあります。そんな緩い価値基準でいいんじゃないかと思っています。
今日も最後まで読んでくださり、ありがとうございます。
また明日〜
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