不景気の中国、でも若者は意外と平気なお話
中国は不景気で若者の失業率が非常に高いという報道やコメントをよく目にします。
その影響かどうかはわかりませんが、「中国の景気が悪いんでしょう?」と聞かれることがよくあります。
この質問に答えるのは難しいです。
仕事がない人は昔からいましたし、日本語教育の仕事も以前から不安定でした。ただ、不動産価格がこれからも右肩上がりだと思っている人は少なく、一般的な大学を出たくらいでは就職が難しいと思っている人が多いです。
そういう意味では、確かに不景気と言えるでしょう。
しかし、中国の30代の皆さんと話していると、彼らには共通点があることに気が付きました。それは「あまり不安がっていない」ということです。
まずは仕事がない若者たちについて書きます。その後、半分リタイアしているような裕福な若者たちについて触れます。
仕事が見つからない若者たち
学歴もコネもなく、仕事が見つからない若者によく会います。しかし、彼らは悲観しておらず、生活に困っている様子もありません。
「大丈夫なの?」と聞いてみると、「貯金があるから大丈夫」「もし本当にお金がなくなったら実家に帰るから問題ない」と言います。
ただ、実際に彼らが実家に帰った話は聞いたことがありません。
数ヶ月、場合によっては半年以上収入がないはずなのに、どうやって生活しているのか不思議です。しっかり貯金しているのか、親族から援助を受けているのかはわかりませんが、羨ましい限りです。
こういう人たちは、良く言えば変化に強く、悪く言えば安定を求めないタイプだと思います。
加えて、生活をシンプルに、つまり支出を抑えて暮らしているのでしょう。
ただ、不安症な人にとっては、この状況は苦しいかもしれません。
裕福な若者たち
次に、裕福な若者についてです。
ある30歳くらいの中国人の友人がいます。彼女はフルタイムで働いていましたが、最近仕事を辞めました。
仕事をしていた頃から休暇をとって海外旅行をしていましたが、退職後も2ヶ月ほどヨーロッパを旅行していました。
彼女と話してみると、「しばらくはフリーランスの仕事でもしようかな」と言います。
中国語、英語、フランス語ができるので、外国人に中国語を教えたり、中国人に英語を教えたりできると言います。
「将来の不安はないの?」と聞いてみると、「今までも暮らせたし、これからも暮らせるから大丈夫」と笑います。
こういったメンタルは見習いたいものです。そして彼女のような若者は、意外と多いです。
報道とのギャップ
報道では、中国はお先真っ暗で、若者は貧乏飯を食べているような印象を与えています。
激安食堂が流行したのは事実ですが、あまり美味しくないため、今では利用する人が減ったのではないかと推測します。
これからの展望
今後、中国はどうなるのでしょうか?
私の予想では、大きな変化はなく、多少の苦労をしながら暮らしていくのではないかと思います。
この20年、中国ではどの階層の人々も生活が向上してきました。
しかし、これからはどの階層に属する人も、少しずつ夢や希望が薄れ、いくらかの不安を抱えながらも、なんとか生活を続けていくようになるかもしれません。
この状況、日本と少し似ているかもしれませんね。
今日も最後まで読んでくださり、ありがとうございます。
また明日!