中国の電動自転車のリミッターを外したら、スピードの向こう側が見えそうになったお話
わたしは二輪が大好きです。
遅い二輪も好きですが、速い二輪はもっと好きです。スーパーカブで街を流すのも好きでしたし、TT-R250でヒラヒラとコーナリングしたり、R1-Zで後ろを真っ白にしたり、FZ400の加速も大好きでした。
自転車も好きで、ブロンプトンもGIOSのミニベロも、今持っているダホンも、以前所有していたクロモリのロードも乗ってはニヤニヤし、磨いてはひとり悦に入る。家族もあきれ顔でした。
そんなわたしの悩みは中国で「スピード」が味わえないことでした。バイク特有の加速感や自転車のコーナリングの爽やかさを手に入れることができず、シャワー浴びながら「あぁ〜バイク乗りたい」とつぶやいてました。
さて、そんな悩みを完璧にとまではいきませんが、あらかた消し去ってくれたのが、先日購入したNIUの電動自転車です。
電動自転車には規制があり、車格やバッテリー容量、そして制限速度などが決められています。出せるは時速25kmまでと決められていて、25kmまでスルスルっと加速しますが、そこでリミッターがかかります。
私の街では電動自転車は歩道を走ることになっていますので、制限速度が25kmというのは当然だろうと思います。わたしも満足して乗っていました。
しかし、ある日、自分とは違う速度域にいる電動自転車たちがいることに気がついてしまいました。わたしが時速25kmで走る横を、明らかに倍くらいの速度で追い抜いて行くライダーがいるんです。
また、なぜか自分の電動自転車は時速15kmを超えると警告音がなりますが、そんな電動自転車を見たことがありません。
それで電動自転車屋さんに相談することにしました。
すると、電動自転車屋さんのおじさんが、解锁(ロック解除)するか?とぽつりと言います。それでお願いすることにしました。
待つこと数分、おじさんが「できたよ」と笑いながら自転車を返してくれました。普段は軒先で作業をするのですが、今回は店の裏に自転車を持ち込んで作業してました。カメラに写るとまずい作業をしていたのでしょう。
もともとわたしの電動自転車には2つのモードが存在しました。ひとつはエコモードで、もう一つは通常モードです。エコモードは加速の切れが悪くなりますが、時速25kmまではのびるという設定です。エコモードの時、速度計は緑に表示されます。そして通常モードは幾らかパワフルに加速し、やはり25kmまでのびます。この時の表示は青です。
そして、今回リミッターを解除したわたしの自転車・・・
エコモードは従来通りなのですが、通常モードにすると加速も最高速も完全に別物です。適当にスロットルをひねると暴力的に加速します。メーターは25km以上増えることはありませんが、間違いなく時速40km以上はでてると思います。
メーターも青から始まり、スロットルの開け具合で紫、そしてピンク、さらに赤と変化します。明らかにリミッターがない状態が設定されていることが、バイクの状態からわかります。
電動自転車のために車道が区切られている区間で、全開走行を試してみると異次元の加速を見せ、久々に非日常の速度域を楽しむことができました。
モーターが作り出す加速はエンジンのものとは違い、いきなり最大パワーになるような感じがします。バイクとはまったく別の乗り味ですね〜。面白いです。
ただ喜んでばかりもいられません。ルールがあってない中国の交通事情と、整備が行き届かない道路。そして絶対にお世話になりたくない病院という中国リスクを考えると、運転には注意が必要です。
通常はエコモードに設定して、本来の能力は封印しておこうと思います。でも、本当は速い乗り物に乗ってるんだよ的な満足感・・・。最高です。
日本に帰ったらバイクを購入するつもりですが、中国では限界を突破した電動自転車で街を駆け抜けたいと思ってます。ちょっとした楽しみが、あるって良いことですね。
今日も最後まで読んでくれてありがとう。また明日。
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