中国の新大学一年生に悩みを聞いてみたら、約30年前の自分を思い出した
日本語を教えていた高校生が高考を乗り越えて大学へ進学することになりました。
今週末、引越し、来週から授業が始まるそうです。
それで、引っ越す前に食事でもどうですか?と誘われて、妻氏と一緒にご馳走になることにしました。
学生のZZ君はお母さんと一緒にきてくれて、4人で楽しく食事いたしました。烤鱼(焼き魚)は思ったよりも辛くなく、とても美味しく頂きました。
さて、せっかくなので今後の目標とか悩みとか、さらには気になっていたゲームやアイドルの規制についてきてみたら、自分の18歳の頃とあんまり変わらないところと、全然違うところがって驚きました。
1) 中国のゲームの規制は相当に厳しい
2021年に突如発表された学齢期の児童へのゲーム規制は思ったより厳しいです。
ネットゲームの運営会社は、金・土・日・祝日の午後8時から9時だけしかサービスを提供してはいけないという規制が発表されました。
未成年というのは18歳未満ですので、ZZ君が言うには高校3年生までは規制されているけど、高校を卒業した今はやり放題だそうです。
規制されていてる間は警告がでてゲームはできないそうです。
でも結構ゲームしていたよね?って聞くと、お母さんの身分証番号を使ってアカウントを作ったので、規制されなかったと言っていました。
お母様はご存じなかったそうで、とってもビックリしていました。
・・・現状はネットゲームのみの規制だけど
規正されているのはネットゲームですので、PS5や任天堂スイッチなどのゲーム機に制限はありません。
ただ大陸版は日本版とは違い、起動できないゲームもたくさんあり人気はありません。
リングフィットアドベンチャーとか、マリオ系のゲームなら大陸版を自由にゲームできますが、それ以外のほとんどのゲームは使えないそうです。
というわけで、転売屋さんが跋扈するわけですね。
2)アニメは日本より早い場合もあるし、課金しても安い
2015年頃、中国ではアニメは著作権無法地帯でしたが、今はそんなことありません。
ビリビリ動画などで無料でみられるアニメもたくさんありますし、会員になれば最新モノを日本とほぼ同じペースで見ることもできます。
ただすべてのアニメを中国で見られるわけではありません。でも相当量のアニメが公開されています。
ビリビリの会員は月15元(250円)くらいですので、高校生でも無理なくお支払いできます。
ZZ君はアニメに飽きて、今は大河ドラマにはまっているそうです。背景がわからず図書館で日本の歴史を調べだし、大河ドラマが結構史実と違うことに気がついてがっかりしていました。
3)男女交際は禁止だった・・・
高校まで男女交際は禁止されていたので、今まで女子と接することがなかったそうです。
日本の男子はどうやって彼女を作るんですか?って聞かれましたが、私だって男子校卒で、今だってどうやって結婚できたかわからないくらいなのでアドバイスできませんでした。
この男女交際禁止ってどれくらいの厳しさなのかと聞くと、場合によっては退学になるといってましたので、かなり本気度の高い禁止事項のようです。
◇◇◇
いろいろ話を聞いてみて思うのは、結局はアラフィフのわたしが高校の時に感じた不都合とか、憧れとかと、彼の葛藤や状況は、大差ないかなって思いました。
悩みもゲームやアニメ、さらには恋愛など時代が変わっても要点には変化なさそうです。
わたしが若かったころ、お上に𠮟られると言えば、夕方6時になってゲーセンを追い出されるくらいのもんでしたが、ここではアプリで完全に誰がなにをしているかが把握されていて、ゲームからもシャットダウンされてしまうので恐ろしいなと思いました。
とはいえ親のアカウントを使えばゲームをできてしまうし、親もそのことを知らなかったりするので、抜け道はたくさんあるようです。
不法行為を容認するつもりはありませんが、文化や自由を守るために、ちょっとしたルール違反をしてしまうのも、若者の特徴なのかもしれませんね。
ZZ君に今後の目標を聞くと、2年以内に卒業に必要な単位を取り、大学生のうちに仕事に必要な資格や日本語のN1も取りたいと話していました。
20歳くらいまでぶらぶらとして本ばかり読んでいたわたしとは大違いです。
是非とも頑張って欲しいけど、無理だけはして欲しくないなと思いました。
子どものいない私たちにちょっと親気分を味あわせてくれたZZ君とご家族には感謝しかありません。
頑張れ、若者!でも絶対に無理はするな。