中国生活7周年なので中国出羽守になってみる
2015年9月16日、わたしは福岡国際空港から韓国の仁川空港を経由して中国に来ました。仁川空港で、多くの血統書付き犬猫さまと一緒に、わがジャパニーズ・タイガー・キャット(MIX)を抱っこして手荷物検査場を抜けたのが懐かしいです。
さて、中国に7年も住んだのですから、今日くらいは中国スゲーなところをご紹介したいと思います。
公共交通機関のコスパは異常
とにかくバスや地下鉄の利用料金はびっくりするほど安いです。
バスであれば、1元〜3元(20円~60円)で、どこまでも行けます。バスにも寄りますが、始発駅から終点まで乗っても値段がかわらないことがほとんどです。
地下鉄も同じく、わたしの市ですと端から端まで乗っても10元くらいだと思います。近場だと2元程度、1時間程度乗っても6元くらいです。6元は120円ですから、すごく安いです。
タクシーも1時間程度乗っても40元(800円)くらいですので、バンバン使ってます。公共交通機関が安すぎて、自分で車を購入したり、電気自転車を買おうという気持ちが薄れます。
わたしたちには子どももいないので、特に公共交通機関が便利に感じるのかもしれません。子どもの通学や習い事のために送り迎えするとなると、車がある方が圧倒的に便利でしょう。
ただ、公共交通機関がスゴいのはコスパだけで、バスの運転や社内のマナーは最悪です。わたしはバスの中でスマホをみると100%酔います。それは電気自動車特有の、変な加速が原因だと思います。また大きな声でしゃべる人や、不衛生な車内環境にうんざりすることもあります。
知人は、公共交通機関は不潔すぎて無理といって、車にしか乗らないと言ってました。そういう決断もありと思います。
スマホ決済は神
これは、圧倒的に中国の勝利です。
微信(Wechat)と、支付宝(Alipay)を持っていれば、中国のどこにいっても決済可能です。大道芸人にチップを渡すときですら、電子マネーが使えます。
小銭の管理をする必要もありませんし、汚いお札を触ることもありません。どこでもスマートに支払いを行えます。友人と割り勘するときも一瞬で取引完了ですし、もし1円単位までしっかり割り勘したいと思う人がいても、問題なく取引できます。
スマホのバッテリーが切れたらゲームオーバーになりますが、大抵どこでもスマホは充電できます。また公共Wi-Fiが充実していますので、もしスマホのデータ量を使い切ってしまったとしても、支払いは可能です。
財布を持たない生活を、すでに3年ほどしていますが困ったことは1度もありません。これは日本でも実現して欲しいサービスです。
ただ、自分の生活に関係する情報をすべて企業に渡してしまっている恐ろしさはあります。いつ、誰と、どこで、何をしたか・・・こういった情報を彼らは把握しているはずです。
そして、いつでも気が向けば、個人情報を恣意的に使うのだろうと思うと、ちょっと憂鬱になります。ただ、わたしは善良な市民ですので、それほど酷い目に遭うことはないだろうと思い込むことで処理しています。
何もかもが適当
ルールはあります。でも適当です。
何が正しくて、間違っているかなんて、誰もわかりません。怒られなければ大丈夫、怒られたら、とりあえず反省しているふり、もしくは対策をすればオーケーという空気を感じます。
例えば、店の軒先に看板を立てたりすると、それを片付けるように警察から言われます。それで、すぐに道にはみ出していた看板などを片付けます。警察が去ると、すぐに戻したりします。
この警察官たち、帰ってきて、さっき注意した店がもとに戻っていても、気にしません。なぜなら、注意したときに店が片付けた様子を証拠として写真撮影したからです。彼らのお仕事は終了ってことになっているのです。
一事が万事こんな感じですから、ルールはあってもすべては適当に処理されていきます。問題にならなければ問題ではないという姿勢です。
ですから、良くわからないままコトが進むことがあります。加えて、わざと問題を先送りにする傾向もあります。問題に気づいていても、実害が出るか出ないか不確かな場合、作業しながら考えようという傾向があります。
それで、街の開発や、新製品、新サービスがどんどん登場し、あっという間に廃れていきます。小さな商売の同じ傾向があります。例えば、日本料理店を開店し、二週間で潰れ、そこがまったく別のお店として生まれ変わるってことは日常です。
中には、改装工事をして開店準備ができたのに、開店しないお店もあります。意味がわかりませんが、担当者も投資家も適当なのでしょう。
こんな社会ですから、あんまり深く考えずに暮らせます。こんなことをすると迷惑になるのではと心配しすぎる必要はないです。
でも、周りの人も、みんな人のことなんか気にしていませんので、突然の騒音やゴミ処理問題など、生活に関わるストレスを抱え込むリスクもあります。
さて、わたしの中国出羽守、いかがでしたでしょうか?中国生活の魅力が伝わったとすれば、嬉しいのです。
さて、日本は公共交通機関も安くはなく、電子決済もいろいろありすぎて複雑、規則でがんじがらめですが、それでも日本は中国と比べればはるかにイージーモードです。
なぜかって?
それは、日本の場合、お金がないことを受け入れれば、それなりに暮らすことができます。でも中国では、お金がないと最低限の環境を守ることができないからです。そのことについてはまた別の機会にお話ししたいと思います。
今日も最後まで読んでくれてありがとう。また明日。