中国の高考(大学入試)でカンニングする人がいることを聞いて思ったこと
昨日から中国の大学受験「高考」が始まりました。
弊社から派遣されている高校三年を担任した先生たちも、ひっそりとしています。今はもう出来ることは何もありませんし、後は結果を待つだけです。
ところでこの高考に関して、電話会社から次のようなメッセージが届きました。
つまり、高考の試験会場周辺で電波を妨害しますよ。理由はカンニング防止ですってことになります。
カンニングを実施することはかなり難しいでしょうし、そのための段取りにも相当な手間がかかります。それだけの費用や手間をかけることが出来る状況なら、他に取れる作戦もありそうです。
それでもカンニングで勝つことに意欲を燃やす学生が中国にいるのかなと不思議に思います。そう思って検索してみると、今年の高考でカンニングが発覚して失格になった学生がいました。
どうやら、スマホを試験会場に持ち込んで、問題を写真に撮りSNSにアップして答えを教えてと助けを求めたようです。
すぐに誰が発信したか調査されて、即刻失格となりました。
さて、ご存じの通り中国のSNSは実名登録が必要です。もちろんハンドルネームを使うことが出来ますが、そのアカウントと電話番号が結びつけられていますので、誰が所有してるのかすぐにわかります。
この学生、どうやら想像力が欠如していたらしくQQで質問し、通報され失格となりました。もちろん記事を読むと小細工を弄したことがわかりますが、どうしてこんなことをしてバレずにすむと思ったのかさっぱりわかりません。
想像力の欠如
中国人かどうかに関わらずどこの国にも想像力の欠如している人が一定数存在します。例えばカンニングを行うとどうなるかとか、万引きをしたらどうなるのかがわからない人たちです。
そういう人が引き起こす問題のために大勢の普通の人が迷惑を受けます。すでに説明したとおり高考のカンニング防止のためにスマホの電波を遮断するなんていうのはその例です。
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中国で暮らしていて思うのは、想像力が欠如している人の外れっぷりと、それに対応する側の極端さが相乗効果を生み出し、日本では考えられない状況を生み出すことがあります。
例えば新型コロナウイルスを封じ込める、もしくは拡散を防ぎたいという思惑は理解できます。しかし隔離となった時にバリケードを突破する人もいます。それを防ぐために鉄条網を張り巡らしたり、より強固で厳格なシステムを作ろうとします。
こういうことが、中国の生活を面倒くさくしているような気もします。また100万人にひとりくらい存在する極端な人のために、極端な規則を作ったりしますので、それをずっと守ることも難しくなります。
結果として誰がみても意味がないルールが残り、そして意味がないとわかっているので誰も守らない。でも問題が生じると急にルールが復活したりするということを繰り返しているように思います。
そんな理不尽が生活を息苦しくしているのかなと思ったりもします。
さて高考も今日は2日目、明日が最終日ですね。試験が終わると学生たちは校門を走り抜け出るのが伝統だそうです。明日は清々しい気持ちで試験を終了できるといいですね。
今日も最後まで読んでくれてありがとう。また明日。
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