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新卒から転職前提で就活をすればよかった

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地方理系大学院 ⇒ 医療IT / ヘルスケア業界にて大手・ベンチャーを経験。

就職や転職経験を通じて「あのとき知っておけば」と感じたことが多々ありました。

就活中は気づかなかった就職やキャリア・仕事にまつわること、地方大学生・理系の就職について書きます
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この記事の趣旨

新卒就活の段階から「転職することを前提」で就活をしたほうがよかったな、というお話です。

もっといえば、「これから就職をする企業での経験が、次の転職の時にどうアピールできるか」を念頭に企業やポジションを選択したほうが良いということです。

もちろん、社会人経験が浅い新卒の段階で数年後どうなりたいかを明確にイメージするのは難しいと思います。しかし、今の会社 / これから就職する会社で働く中でどんな経験が積めるか?それが市場で一般的にどう受け入れられるか?を意識しておくことは将来の選択肢を広げるためにとても重要だと考えます。


見切り発車就活の失敗例

これから就職する会社で働く中でどんな経験が積めるか?それが市場で一般的にどう受け入れられるか?
これを意識せずに、見切り発車で1社目を選択した私の失敗例を挙げます。

修士1年の時の私
私は生命科学専攻で大学院修士まで進学しました。研究がとても面白く大学院まで進学した訳ですが、研究活動を続けている中で、研究開発から製品化までのプロセスが非常に長い生命科学分野は自分の性に合わないなと感じました。

いざ就職活動。自分の専攻をダイレクトに生かすのであれば、製薬企業等に就職するのが王道でしたが、説明会等に参加しても楽しさをあまり見いだせずにいました。

話は飛びますが、私は大学での研究活動とは別で、近隣の医科大学の研究室でアルバイトをしていました。アルバイト経験の中で、自分の専攻と医学にかなり共通している部分があることに気づきます。その中でも、「医療データ」という分野が非常に興味深く、将来性があるなとも感じました。

そこで、私の新卒時の就活は「医療データ」に関われるような仕事をすることを軸に進めていきました。

しかし、「医療データ」を直接扱うようなビジネスや企業は国内に限られており、どれも新興企業。新卒の採用枠は、ほとんど存在していません。そこで、直接的に「医療データ」を扱わなくても、関連する業界に就職することで、ステップアップして自分の望む仕事に繋がるのではないかと考え、電子カルテベンダー営業として就職しました。

※当時の私は、医療データの中核をなすデータは電子カルテ(診療報酬を含む)データだと考えていました。ただ、電子カルテデータは高度な個人情報のため第三者が勝手に扱える情報ではありません。そこで、医療データを保有しているクラウド型の電子カルテベンダーに就職することで、何か繋がるものがあるかもしれないと考えたのです。実際にその会社説明会では、将来的な方向性として医療データの活用を掲げていました。。。。


1社目で働いた時に感じたこと

新卒時に入社した企業での私のポジションは、「電子カルテの営業」でした。自分の専攻と業務は全く関係は無かったものの、研究室のインドアで活動していた私にとって営業活動はとても新鮮でそれなりに面白みを感じていました。

しかし、仕事をしていくうちに現在の会社に勤めているだけでは、電子カルテの営業としてしかキャリアが見えないことが薄々分かってきました。企業説明会で話を聞いていた「将来的な会社の方向性」は、あくまでも"将来的な話"であり実際にその企業が事業を実現できる能力があるか、人材がいるのか、ポジションがあるか、キャリアパスがあるかは全く別の話です。

そこで、自身の医療機関向け営業の経験を生かして別の企業(願わくは医療系のベンチャー企業)に就職しようと考えました。一応、"医療機関向けの営業としての経験"はそれなりに積んできたと自負していたので、医療系ベンチャー企業はその経験を求めるだろうと考えていました。


転職活動中の私

"医療機関向けの営業としての経験"はそれなりに積んできた。医療系ベンチャー企業はその経験を求めるだろう

その考え方が浅かったことにすぐに気づかされました。
ベンチャーのような少数先鋭の企業が求める人材は、医療業界での経験値よりも、新規ビジネス立ち上げの経験やスキル、コンサル的な思考力やマインドセット、経験値(3年以上など)といったものが多かったのです。

つまり、

「自分が強みだと思っていたアピールポイント」
          と
「市場 / 希望の企業が求めていたスキルや経験」

にかなりの開きがあったことに気づいたのです。
これらの要件を「必須要件」としている場合は、応募すらできません。

私はここで、新卒時の仕事選びにおいてこれから就職する会社で働く中でどんな経験が積めるか?そして、それが市場で一般的にどう受け入れられるか?という思考が全く抜けていたことに気づいたのです。


まとめ

この転職経験をもとに、私は改めて

新卒時の仕事選びにおいてこれから就職する会社で働く中でどんな経験が積めるか?そして、それが市場で一般的にどう受け入れられるか?

を意識すべきだったなと痛感しました。

そもそも新卒就活の時、「転職」を具体的にイメージすらしていなかったと思います。なんとなく「将来的にするかもなー」とは思っていましたが、具体的なキャリアパスはイメージ出来ていませんでした。

これは、日本の終身雇用制度の文化が残っていることも関係しているのではないかと考えています。大学のキャリア支援室の形や近しい人との進路相談は都度していたつもりですが、転職を前提にしたキャリア設計の概念自体が一般に浸透していないため気づけなかったのではないかと考えます。

そういった意味で、この文章では

新卒就活の段階から「転職することを前提」で就活をしたほうがよかったなという記事を書きました。

おわり


#転職体験記

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