日本一の暑さを記録した日の森の中はどうなってるの?みかも山公園
暑い日は野生の生きものをあまり見かけません
涼しい森の中で過ごしているのだと聞いたことがあります
では、森は帰省ラッシュのサービスエリアのようににぎやかなはず?
そしてテレビからは「危険な暑さになります。不要不急の外出は控えてください」と。
ボクは自然ガイド。
40度近くになる日の森の中を知りたくなってしまったので
日本一の暑さとなった佐野市の「みかも山公園」へ行ってきました!
真夏の森は暗い
森の中というのは案外暗いものです
真夏ともなればなおさらで
木々は、少しでも光を浴びようと葉を茂らせるのです
そんな森の中で、まず出迎えてくれたのはハグロトンボでした
全身真っ黒のトンボで薄暗いところでよく見る種のトンボです
キツネノカミソリの群生
ちょうどキツネノカミソリという花が見頃を迎えていました
聞きなれない名前の花だと思います
オレンジ色の花で、薄暗い森の中でもとても映えます
(オレンジは目立つ色なので、猟師さんや救急隊もオレンジ色ですね)
キツネノカミソリの花を良くみてみると葉っぱがありません
地面から直接茎が伸びて花が咲いているのです
葉っぱはどうしたのでしょう?
実はまだ林内が明るい春のうちに葉を出し光合成をしておいて
(この葉がカミソリのようだから、この名前になったのだとか)
花が咲くときには役目を終えて無くなっているのです
まだ明るいうちに貯金して、暗い夏の森でも
花が咲くようにした工夫なんです
まとめ→暑い日に森の中にいるのは、こかげらしい生きものたちだった
あと意外だったのはヒグラシがまだ鳴いていたことです
ヒグラシはカナカナカナカナ…と鳴くセミの仲間で
秋の虫のイメージが強いですが
7月くらいから登場していて涼しい朝・夕を中心に鳴きます
この日は暑かったとはいえ森の中は暗く涼しかったので
ヒグラシにとってはまだ勤務OKだったんでしょうね
というわけで、灼熱の森で出会ったのは
普段から木陰で生きる、木陰らしい生きものたちでした
(ひなたの生きものたちはどこに消えたのかの謎は、わからぬまま...)