腕の腫瘍を取った話

何やら物騒なタイトルですが、そんなにグロい内容ではないです。

事の発端

15年くらい前、右腕の上腕外側、皮膚のすぐ下の指で触れるくらいの場所になんかできものを見つけまして。
万一まずいものだったらどうしよう、ということで形成外科に行き診てもらったところ、
「おそらく石灰化上皮種で、良性のものだから放っておいても問題はないです」
と言われたため、当時はそのまま何もしませんでした。

そして昨年(2023年)。
野球をしていると、肩の故障とは別に、なんか腕の動きに違和感やひっかかりを覚えました。
注意して原因の箇所を探してみると、なんと例の腫瘍がある場所ではないですか。
しかも触ると余計に痛みや違和感が出る。
これはなんかあるな? と思い、シーズンオフの練習が空く期間を狙って、再度形成外科(15年前とは別のところ)を訪れたのでした。

形成外科での診察・手術

結論から言いますと、ドクターの見立ては「おそらく良性の脂肪腫か石灰化上皮種」。
まあ、15年前と同じです。
その上で、「痛みとか違和感あるなら取っちゃおうか」ということになり、トントン拍子で外来での手術が決まりました。

翌週。
改めてクリニックに向かい、手術着に着替えて手術室へ。
入院施設は無い所なのですが、本格的な手術設備がありました。すげえ。
手術台に横になり、ドクターが登場したら、まずは麻酔なんですが、
これが一番痛かった。
当然、麻酔注射は麻酔かかってない状態でするわけですからね……。

ただ、麻酔が効いてしまったら、もう、何も怖くない(死亡フラグ)。
いつのまにか患部を切開され、腫瘍の摘出が始まっていました。
そして例のブツが切除されたのですが、そこでドクターが「ん?」と一言。

「これ、奥にもう一個あるぞ?」

Oh。
それはさすがにわからん。
結果、直径7~8mm程度の腫瘍が2個取り出されました。
(例によって見せてもらいましたが、なんか白かったです)
皮膚の切開は1cm程度、3針縫合でしたが、おそらく深さは2cm程度抉ったと思われます。
最後に患部を消毒し、包帯でぐるぐる巻きにされて手術完了。
飲み薬3日分と軟膏を処方され、そのまま帰宅となりました。

術後の経過観察

翌日。
1日目の経過観察のため、三度クリニックへ。
包帯を外され、ガーゼを取ると、
「あぁ、問題ないですね」
とりあえず一安心。
今後は1日1回縫合部に軟膏を塗り、ガーゼパッドを交換。
1週間後に抜糸予定です。

で、野球をやっていることは事前に話していたのですが、
「2ヶ月くらい大人しくしていれば傷は結構きれいになると思います」

ん?
2ヶ月経ったら屋外活動始まっているが?
そして約3週間後には札幌ドームでの試合を控えているが?

そんなことをなんとなく伝えてみると、
「あ~……それならしょうがないか……」
まあ、別に切開箇所は大して目立つ場所でもないし、多少傷跡が残っていたくらいがいいってもんよ(中二病)

それから1週間後、4度目の受診。
特に痛みなども出ず、無事抜糸、通院終了となりました。
医療用の保護テープを購入し、2ヶ月くらいは傷跡に貼って保護しておくと綺麗になります、と言われたのですが、これについては後述します。

抜糸後の経過

抜糸から2日後。
私は普通に室内練習場の中にいた(?)。

先程サラっと触れましたが、2月24日に今季の初戦かつチームの初陣を、なんと札幌ドームでできることになってしまったので、なんとしてもそれには間に合わせたい。
そんなわけで、最初は慎重にキレダスを使ってのスローイングから始めます。
すると、ほんの少しだけ痛みはありましたが、問題なく投げられる感じ。
次に普通の軟球をネットスロー。
これも大丈夫。

イケるやん!(いけてない)
なんか、腫瘍があった場所の周囲の違和感といっしょに、筋肉ほか可動部の引っ掛かり感も取れた感じです。
そのままバッピやりました。無茶しやがって。

ちなみに、バットスイングのほうもほぼ問題なし。
そもそも打てないのは問題あり。
というわけで、24日の試合は(自分の中で勝手に)ゴーサインが出ました。

いざ実戦

2月24日。
札幌ドームにて、今季初戦&チーム初陣を迎えました。
この日、10番捕手で先発出場。
キャッチボールは何も問題ないことがわかっていましたが、果たしてセカンドスローはどうなるか。
初回のイニング間で送球してみると。

あれ?
なんか……明らかに術前(の肩を故障する前)よりもいい球が行ってる……。
逆にスローイング時の右腕が軽すぎて、その後普通にセンター前送球になったり。

打撃についても、右腕の引っ掛かり感が無くなったため、腕を動かしやすくなったせいか、無事1安打出ました。
ついでに新フォームにもしたのですが、なんかこちらの相性も良さそうです。

最終回には登板もしましたが、6イニング捕手をやったあとで、さすがに病み上がりということもあり、全球フォーシームかつ5~7割程度の出力。
そしたら3失点炎上しました。
そりゃ半速球だけをひたすら投げ続けたら打たれます。

とはいえ、プレーにおいては全く問題ないどころか、術前よりも球が強くなったような感じまでしています。
もしかして腫瘍があった場所に靱帯が移植された?(されてない)
でも、こんなことってあるんですね。
2個目の腫瘍が更に深いところにあったってことは、そっちが筋肉とか神経に悪影響を及ぼしていたのかもしれませんし、それを取ったら動作が良くなる、というのはわりと自然に考えられることなんじゃないかと。

おわりに

そんなこんなで、取るもの取ったらなんか知らんがパフォーマンスアップしそう、という話でした。
まあ、邪魔してたものが無くなっただけとも言えますが。
何はともあれ、出力を更に上げられそうな感じはあるので、今季の目標の球速132km/h達成もちょっと近づいたような気がします。
あとは盗塁も積極的に刺しにいきたい。

以上、腫瘍摘出手術の記録でした。
みんな、邪魔なものは早めに取ったほうがいいぞ!(意味不明)


いいなと思ったら応援しよう!