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小さな幸せを運ぶ絵本『どうぞのいす』と『ごろりんごろんころろろろ』

絵本を開くと、まるで小さな世界が広がり、ページをめくるたびにほっこりと優しい気持ちになれる瞬間ってありますよね。今回は、そんな心に響く絵本『どうぞのいす』と、その続編『ごろりんごろんころろろろ』をご紹介します。どちらも香山美子さんが物語を手がけ、柿本幸造さんの優しいイラストがその世界観を彩っています。親子での読み聞かせにもぴったりの、温かい気持ちを運んでくれる2冊です。

まずは『どうぞのいす』から

かわいらしい絵と心温まるストーリーが魅力の絵本。見た目も内容もシンプルだけど、そのシンプルさがじんわりとした幸せを運んでくれます。

お話の舞台は森の中。うさぎさんが作った「どうぞのいす」という小さな椅子がすべての始まりです。この椅子は、誰かが自由に使っていいように「どうぞ」と書かれた看板付き。そして、森の動物たちが次々に椅子を使うたびに「どうぞ」と食べ物を置いていく……。

このストーリーの魅力は、なんといっても「思いやり」の気持ちがさりげなく描かれているところ。誰もが何かを得るのではなく、次の誰かのために置いていくという、その姿に心が温かくなります。相手のことを考える優しい世界観が、読み終わったあとにじんわりとした満足感を与えてくれるんです。

また、動物たちのキャラクターも愛らしく描かれていて、子どもも大人も自然と引き込まれていくこと間違いなし。絵も柔らかなタッチで、なんだか昔ながらの安心感を感じさせてくれます。小さな子どもたちでもわかりやすいシンプルな言葉が使われているので、読み聞かせにもぴったり。しかも、何度読んでも新しい発見があるのがこの絵本のすごいところ!

読み終えたときに、家族みんなで「どうぞ」の優しい気持ちを共有できる、そんな絵本です。



続いて『ごろりんごろんころろろろ』

再びうさぎさんが登場。今回は椅子ではなく、大きな丸いテーブルを作ります。このテーブルを運ぶシーンで登場する「ごろりん、ごろん、ころろろろ」というリズミカルな言葉が、読者に心地よいリズムを届けます。まるで物が目の前で転がっているかのような感覚になり、子どもたちはその音の響きに大笑いしたり、次にどうなるのかを想像してワクワクしながらページをめくりたくなる絵本です。

ストーリー自体はシンプルで、動物たちが次々に登場して協力する展開。だけど、この絵本の真骨頂は何といっても「音」。読みながら一緒に「ごろりんごろん」と声を出してみると、子どもたちの反応もさらに盛り上がります。リズミカルな文章は親子で楽しむのにぴったりで、何度読んでも飽きがこないのが魅力です。

さらに、柿本幸造さんの優しくてユーモラスなイラストがページいっぱいに広がり、転がる音と動物たちの表情がとっても楽しい。読み終わったら、きっと「もう一回!」ってリクエストされちゃうこと間違いなし!


親子で楽しむほっこり絵本

『どうぞのいす』と『ごろりんごろんころろろろ』は、どちらも読み終わった後に優しい気持ちが心に残る、そんな絵本です。前者は「思いやり」の連鎖が描かれ、後者は「助け合い」の大切さがリズミカルに伝わります。読み聞かせをするたびに、子どもたちと一緒にそのメッセージを感じながら楽しい時間を過ごせること間違いなしです。

ぜひ、日常のちょっとしたリラックスタイムや、おやすみ前の読み聞かせに、この2冊を選んでみてください。あなたの心にも、ほっこりと温かな感情が広がりますよ。


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