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人が「いいね❤️」を欲しがる理由を考察
顔も知らない人からの「いいね❤️」が欲しいなんて、私はいったい何を考えているんだろう……。
この記事を書こうと思ったきっかけだ。
X(旧Twitter)のアカウントを開設したのは、2013年1月。
そこから約10年間、情報収集ツールとしての見る専だった。
そんな私がXで投稿を始めたのは、2023年10月。1年半ほど前だ。
インプットした情報を習得するためにアウトプットの重要性を感じ、アウトプットツールとしてX投稿を開始した。
しかし、アウトプットを始めてからXを見る頻度が増えていることに気がついた。
はじめは、「Xで情報収集の時間が増えたのだろう・・・」
と自分に都合よく解釈をしていたのだが、
冷静に自己分析すると、
「自分の投稿にいいね❤️がついたか?」
を気にして、必要以上に何度もスマホを見ていることがわかった。
しかし、「いいね❤️」を押してくれる人のほとんどは、顔も知らない人たちだ。
そんな相手からのリアクションを期待するなんて、自分の器が小さく感じて恥ずかしくなった。
私と同じように、顔も知らない人たちからの「いいね❤️」で喜びを感じる人もいるだろう。一方で、気にしない人もいる。この違いは何なのか?
気になった私は専門書を読んだり、論文を調べたりした。
そして、
承認欲求が高い人ほどSNS(XやInstagram)を頻繁に利用し、逆に承認欲求が低い人ほどSNSをあまり見ない
という研究論文にたどり着いた。
この論文から「あなたは承認欲求が高いですよ!」と突きつけられた。
んー。悲しいし、恥ずかしい・・・。
そこで考えた。
「なぜ?いいね❤️が増えると承認欲求を満たせると錯覚するのだろう?」
この理由を考察し、対策を考えてみた。
【1】 SNSのいいね❤️が私の承認欲求を満たすと錯覚する3つの理由
① 発信範囲が広く、即時に反応が得られる
私は、「資格に合格しました!」という投稿をした時、拡散(リポスト)されてバズったことがあった。
このように自分の投稿や存在が広く伝わると、SNSの魅力に取り憑かれてしまう。
SNSがなかった時代に、「資格に合格しました!」と伝えるのは、家族や親しい友人、職場の同僚程度だった。
つまり、承認欲求を満たしてくれるのは身近な数人に限定されていた。
しかしSNSでは不特定多数に広がり、しかも即座に反応が得られる。
そのため、「いいね❤️」を気にして何度もスマホをみてしまう。
② 数値化されているため、実感しやすい
SNSではフォロワー数・いいね数・閲覧者数が数値で可視化されている。
数値化されることで、「どれだけ承認されているのか」を実感しやすい。
一方、リアルな日常では、
友達の数は数値化されない(フォロワー数みたいに友達の数は分からない)
複数の友達に「それいいね!」と言われても、数値化されない(いいねの数はわからない)
自分の発言が何人に伝わったか?は数値化されない(閲覧者がわからない)
このように、リアルな日常では可視化が難しく、SNSほど承認欲求を満たす実感が湧きづらい。
③ SNSはリアルよりも自己開示しやすい
SNSは、不特定多数に向けた発信が中心だ。リアクションを強制されることがない。
フォローしている人が私の投稿をみたとしても、いいね❤️やコメントしなくても問題にはならない。
しかし、リアルな友人関係では、メールの返信をしなかったり、LINEの「既読無視」をすると問題になることがある。
つまりSNSは、心理的負担が少ないのだ。
それを理解しているSNS発信者は、受け取り側の気持ちを考慮せず、自分の思いや自分の考えを素直に投稿しやすい。
リアルな友人だと自慢だと思われてしまうような映える投稿(ポジティブ投稿)やひかれてしまう愚痴投稿(ネガティブ投稿)。
これらがSNSに多く見受けられるのは、リアルよりも本音が言いやすい条件が揃っているからだろう。
そんな本音をSNS で言った挙げ句に、
● いいね❤️の数が多い
● リツイート(拡散)される
● フォロワーが増える
といった形で共感されると、「自分の考えが評価されている」と錯覚し、承認欲求が満たすために投稿を繰り返す。
【2】 SNS承認欲求への対策
SNSが承認欲求を満たすと感じる理由をまとめると、
発信範囲が広く、反応がすぐ得られる
数値化されており、わかりやすい
リアルより自己開示しやすい
となった。
結論として、SNSが承認欲求を満たすツールであることは間違いない。
ただし、承認欲求を満たすと錯覚させるフォーマット(プラットフォームの仕組み)になっているからだ。
そこで、自分に言い聞かせたい。
承認欲求を満たす手段は、SNS以外にもあるはずだ!
私にとってSNSは、インプット情報を習得するためのアウトプットツールだったはずだ。
「いいね❤️」に振り回されるのではなく、自分の本当にやりたいことに目を向けて、限りある時間を大切にしたい。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。