こすけべ@熊野ゆる移住記

2023-03|横浜市→熊野市|何もしないをする暮らし。 人の生|常なるものは|苦と空と|手にするものは|ただ石一つ。 フリーのウェブ屋|物書き

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内向型人間によるカッコのつかない移住譚【総集編】

01実家にいた頃の僕はもうあらゆることに食傷気味で「こうしてこのまま埋もれるようにして一生を終えてゆくのだろう」という確かな自信だけを胸に秘め、日々をただ無為に過ごしていた。 本だけが頼りだった。それはもう手当たり次第に読み漁った。当時よく読んでいたのはスッタニパータ、プラトン、ラマナなど。そして来る日も来る日も瞑想に耽った。今になって思えば、あれは単なる迷走でしかなかった。 とにかく、現状から抜け出すための答えを外側に求め続けていた。でもこれがどうしたことか、求めれば求

    • 12|今度は嘘じゃないっす【最終号】

      旧号前説親哀なる読者諸豚、改めて朗報だ。 簡潔に言えばこれにて本当の本当に完結である。 それでは最終回かつ鬱回のはじまりはじまり。 本編濱「そういえば最近同僚が引っ越したんですよ」 僕「ほおほお」 濱「前に住んでた家は借家だったらしいんですけど、今はどうなってるんだろうと思って調べてみたんです」 僕「ほおほ、お?」 濱「そしたらですね、今もまだ借り手は見つかっていないとのことで。良かったら明日にでも早速見に行きま」 僕「逝きます」 濱「では生きましょう」 そんなわけで急き

      • 11|逃げて逃げて逃げ続け、逃げることからもまた逃げて

        旧号前説親哀なる読者諸豚、朗報だ。 簡潔に要約すると、これにてようやく完結である。 しかし物語というのはまったく不憫なものだ。勝手に生み落とされた挙句、その大半はひょいっと放棄される。ひょっとするとあなたにも心当たりがあるのでは?もしそうだとしたら、今この瞬間あなたは絶好の機会を得たことになる。 一体何の?その答えは喪黒福造の口から語っていただくとしよう。 「さあ、もう一度あの書きかけの物語と向き合うのです」 その瞬間、あなたはあのぴかぴかと鳴り響く効果音の中に練り込まれ

        • 10|ちゃおちゅ~るに駆け寄る猫ほどの勢いでダークサイドへと堕ちていった

          旧号前説やあ読者諸豚ごきげんよう。早速だが一つ質問したい。最後にあなたが泣いたのはいつだろうか?いやいや、そこまで真剣に取り合わなくても結構。巷に溢れる質問の大半がそうであるように、これもまた自身の話を切り出すための前置きでしかないのだから。 そういうわけで、僕の話をしよう。だがその前にもう一つ質問したい。あなたはクラナドというアニメを見たことがあるだろうか? 無論、これも単なる前置きでしかない。 そういうわけで、改めて僕の話をしよう。と言いたいところだが、ここまでお読み

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        • 熊野に移住するまでのこと【完結済】
          13本

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          09|つまりは、やがて大破する大船に乗ってトロピカルジュースに酔いしれるようなものさ

          旧号前説やあ読者諸豚ごきげんよう。あの阿部くんがどうやらこのブログを一気読みしてくれたらしい。本来であれば直接出向いて感謝を伝えるべきところだが、あいにくこちらもスローライフで忙しい。 そんなことを言いつつ、僕がメンエス嬢顔射モノでちゃっかりと抜け目なく抜く畜生だということをもちろんあの彼が見抜いていないはずがない。 その上でこの曲を彼に贈ろう。 と、ここまで書いて下書き保存しておいたら気付けば2ヶ月も経っていた。その間に起きたことの中で最もハイになったことを一つ挙げ

          09|つまりは、やがて大破する大船に乗ってトロピカルジュースに酔いしれるようなものさ

          08|親知らずを抜くのと片桐はいりで抜くのどっちがいい?

          旧号前説やあ読者諸豚ごきげんよう。早いもので、この移住記を書き始めてから2か月が経った。まさに口淫矢の如し。さあ想像してごらん。 3話ぐらい書いたらぽいっと投げ出すだろうと思っていたが、案外そうとならず自分自身驚いている。これほど何かを継続できたのはおそらく中2のセノビー以来のこと。結局背は伸びなかったが今となっては良き思い出。 そんなわけで「もし完結できたらあの娘にプロポーズするんだ」とフラグを立てつつ、本編へ。 本編2週間後、とある白い施設にて。奥歯をガタガタ震わ

          08|親知らずを抜くのと片桐はいりで抜くのどっちがいい?

          07|さらば小田原、ハローのり子

          旧号前説やあ読者諸豚ごきげんよう。こちらはすっかり暑さも和らいで秋まっしぐらといった様相を呈しているが、そちらはどういったご塩梅だろうか。 こうしていざ秋の入り口に立ってみると、不思議とあの嫌で嫌でたまらなかった夏の蒸し暑さが愛おしく思えてくるものだ。無論、再び目の前にあの暑さがやって来たら辟易するのは言うまでもない。単に、無い物をねだるのは人間の永遠なる性ってだけの話。 さあさ、それでは早速本題へ。 本編旅から戻りいよいよ10月の小田原行きが現実味を帯び始めてきた頃

          07|さらば小田原、ハローのり子

          06|クラゲのようにさまよう僕をクジラはまるっと飲み込んだ

          旧号前説やあ親愛なる読者諸豚、 先日、ふと思い立って天川村まで行ってきた。宿探しと予約は行きの電車内でという、一人旅らしい行き当たりばったりさ。このギリギリ感こそ旅の醍醐味と僕は勝手に思っているが、それはきっと大いなる勘違いだろう。 今回の目的は天河神社。6年前にその存在を知ってからいつかは訪れてみたいと密かに思い続けていた。天河神社といえばやはり、めぐのことを思い出さずにはいられない。最後に会ったのは4年前。ヒーラーになると言い残してぱったり音信不通となってしまったが

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          【都会がしんどくなってきたあなたへ】熊野市ゆる移住はいかが?

          続きはこちら。

          【都会がしんどくなってきたあなたへ】熊野市ゆる移住はいかが?

          05|上X下B左L右Rを2回、あるいは上上下下左右左右BA

          旧号前説やあ読者諸豚、いかがお過ごしだろうか? こちらは先日の台風7号で勝手口ドアのアルミパネルがニフラムというハプニングがあったもののしぶとく元気にやっている。 え?玄関扉のガラスが割れやしないかとびくびくしている間に朝になっていたんじゃないのかって?まったく、冗談はその陥没乳首だけにしておくれ。この高野豆腐メンタルの僕に限ってまさかそんなことあるわけないだろう? 自然の前では人間はあまりにも無力。この地に住まう人々はそれを自然と受け入れているように見える。「壊れたら

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          04|サルが後背位をすると熊野市あたりに僕が流れ着く

          旧号前説回を進めるごとに読者半減キャンペーンが無事に奏功し、この時点でどうにか8分の1にまで減らすことができた。 さて、問題はあなただ。一体いつになったら脱落してくれるのだろう。できる限り早めにそうなってくれると嬉しい。こんなジャンクな文体を読み続けていたらそのうち精神メタボになっちゃいますよ? とはいえ、書き手としては最後まで読んでもらいたいというのもまた事実。が、そのために文体を改めるつもりは乳頭ない。メタボなあなたを愛でるのもまったく本意ではない。 そうなるとや

          04|サルが後背位をすると熊野市あたりに僕が流れ着く

          03|マスをかく間にうっかり二か月半が経っていた

          旧号本編あら、前説ないの?と思ったそこのあなた。着実に変態ブタ野郎への道を歩んでくれているようですこブーる嬉しく思う。 読者とは育てるもの。その成功原理に従って、じわりじわりと少しずつあなたを調教してきた甲斐があったというもの。 とはいえ、別にそういう貴族趣味があるわけではない。あくまで出荷のためだ。ブタを育てるってつまりそういうことでしょう?おっと、これはとんだブタに説法だった。失敬失敬。 物事はいつだって無常で非情である。でもどうか安心して欲しい。やがて訪れる出荷

          03|マスをかく間にうっかり二か月半が経っていた

          02|それは2022年6月のある晴れた日のことで、その時僕はちょうど鼻歌交じりに陰毛を剃っていた

          旧号前説前号の最後で僕は「コメントが3つに達したら次の記事を公開する」と泣く子もどん引くぐらいの大見得を切った。今現在(当然のことながら)コメントは0だ。ただ、スキはちらほら押されていた。それになんとフォローしてくれる方まで現れた。まったく物好きもいたもんだ。まさに世も末涼子とでも言うべき事態。 今、あなたはふとこう思ったかもしれない。「それなのになんでこいつは悪びれた様子もなくこんなにも堂々と公開しちゃってんの?」と。正論過ぎてぐぅの音も出ない。と言いつつさっきからお腹

          02|それは2022年6月のある晴れた日のことで、その時僕はちょうど鼻歌交じりに陰毛を剃っていた

          01|熊野に移住して早4ヶ月、日々は七里御浜のさざ波のようにちゃぷちゃぷと過ぎていった

          前説ティファールの電気ケトルよろしく、あっという間にすぐに経ったフォーマンス。種蒔き水撒き同時に芽が出るぐらいあっけないボアなデイズ。盛大に鳴らす不正解のヴァイブス。お前の母ちゃんローコストパフォーマンス(ここで腕を組み顎を上げ首を少し傾けてポーズ) おっと、これはいかんざき。初投稿に思わず気分がアガってしまい、息をするようにさも自然と韻律を並べ立ててしまった。しかも大して上手くもないという。だが、悪気はないし後悔もない。そこにあったのは果てなきカタルシス、ただそれのみで

          01|熊野に移住して早4ヶ月、日々は七里御浜のさざ波のようにちゃぷちゃぷと過ぎていった