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食材の色と香りを生かして/「クラフト甘酒」ができるまで その2

くまもとマイスターズの新商品、生産者さんとホシサンの職人のこだわりが詰まった「クラフト甘酒」ができるまで。今回は、抹茶と紅茶の甘酒の開発を振り返ります。

江戸時代から続く銘茶の産地の抹茶を使用

甘酒に合わせる熊本の食材を探していて、抹茶を使うことを考えました。熊本県北部にある山鹿市鹿北町の岳間という地域は、江戸時代から続くお茶の産地で、肥後藩の藩主にも献上されたという歴史があります。
鹿北町でお茶の生産から製造までを手がける小山製茶さんを訪ね、原材料の抹茶を提供してもらいました。

甘酒と抹茶のバランスのよい量はスムーズに決まりました。次に、色の変化を防ぐために、ビタミンを加えたり、アルミホイルに包んで光を遮断したり、いろいろな方法を試しました。

ところが小山さんの抹茶の質がよいからか、何もしないほうが抹茶の色がきれいに保てることがわかり、酸化防止剤などは加えていません。抹茶本来の自然な緑色を生かした甘酒です。

鮮やかな緑色の抹茶あまざけ

紅茶の風味を引き出すために、試行錯誤した商品開発

今回、3種類の甘酒を開発しましたが、一番大変だったのが紅茶甘酒です。鹿北町がある山鹿市は明治時代に国産紅茶を作っていた歴史があり、生産者の皆さんで紅茶作りに取り組まれています。
小山製茶の小山さんから、甘酒に紅茶も入れてみてはと茶葉のサンプルをいただいたのが、商品化のきっかけです。

小山製茶さんの紅茶

初めに、甘酒を仕込む時に使う水を紅茶に置き換えようと考えました。ところが蒸した米と麹に紅茶を合わせると、紫のような色になってしまいました。そこで紅茶の茶葉をパウダー状にして甘酒に加えてみたのですが、濁った茶色になります。茶葉の量を減らしてみても、うまくいきません。

今度は煮だした紅茶を甘酒に入れてみましたが、色も香りもまだ理想の状態には至りません。紅茶をたくさん入れると香りは出ますが、糖度が下がり保存性が落ちます。糖度を下げずにどれくらい紅茶の味を濃くできるかが課題でした。

考えるうちに、紅茶風味のシフォンケーキなどの洋菓子に茶葉が入っていることを思い出しました。そこで、濃く淹れた紅茶にさらに細かく砕いた茶葉を加えることを思いつきました。そうすることで、紅茶の抽出液の中で細かい茶葉がふくらみ、紅茶の味が出るようになりました。

粒状の紅茶の茶葉が入った甘酒

当社の主力商品は味噌や醤油ですので、このように色を意識した商品は初めてでした。苦労の末に、紅茶の色と味と香りをしっかり引き出すことができました。

甘酒になじみのない方も飲みやすい味わい

商品開発に携わった担当者からのメッセージです。

甘酒にあまりなじみのない方も、フレーバーがつくと手に取りやすいと思います。開発に当たった私自身、これまで甘酒をあまり飲んだことがなかったのですが、牛乳や豆乳などで割ると、より飲みやすくなります。
当社のイベントで親子で試食された時に、お父さまがお子さまに「お米のジュースだよ」と説明されていたのが印象に残っています。甘酒は栄養豊富なので、ぜひジュース感覚で、普段の生活に取り入れていただければうれしいです。(開発担当K)

「甘酒が苦手な方にこそ、ぜひうちの甘酒を」とおすすめしたい、クセがなく飲みやすい甘酒です。当社の甘酒は米麹を使って作っているので、酒粕から作った甘酒のような特有の香りはありません。クセがないので、食材の味を生かすのも得意です。ノンアルコールなので、幅広い年代の方に楽しんでいただけます。ぜひ甘酒が苦手な方にも召し上がっていただきたいです。(開発担当T)

※パッケージは開発中のため多少変更になります

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