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宇宙のどこかであなたと出会う。媒介を通じて/#哲学未満6

あなたと、この宇宙の途上で出会うことがなければ、私は名前がなかったかもしれない。

あなたと出会う以前の私は、”私”ですらなく、ただただ浮遊するような何かであった。あなたと出会ったとき、それは存在という現象が起きた時、初めて私とあなたという関係になり、私は”私”という存在になりえた。関係以前に私とあなたという関係はあり得なかった。


あなたとの出会いは、あなたと私だけで生まれたものではない。2者間の関係に見える私ーあなたの関係は、媒介物を含んだ3者間の関係であった。媒介物はいつも見えない。いつも命がけの飛躍であり続けた。質的に異なる私とあなたが会話をするために、通訳可能性を担保するために必要なものが媒介物であった。私とあなたは質的に異なる。理解しやすくするために必要であった媒介物がいつしかあなたの中に取り込まれていく。そして、命がけの飛躍がいつの日か、当たり前となり、飛躍がおこならないほど、なめらかになった。


また、異なるあなたと関係を結ぶことで私は以前と異なる新しい私になっていく。あなたは、無機物であったとしても構わない。私が私であるために、関係と結ぼう。


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