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都会育ちと田舎育ちはどちらが優秀か

都会育ちと田舎育ち、どちらが優秀かという問いは、条件を満たせば都会育ちのほうが優秀になる可能性が高いと私は考える。条件とは、「金と時間に余裕があること」と「庶民との接点を持てること」である。この結論に至った背景や具体的な理由を述べたい。

自己紹介と経験から見る都会と田舎

私は現在30歳で地方公務員をしている。大学入学を機に東京に上京し、10年間を都会で過ごした。その後、田舎に移住して地方公務員として働く傍ら、離島でも生活した経験がある。この多様な環境での生活を経て感じたのは、都会の持つ圧倒的なポテンシャルだ。田舎には田舎の良さもあるが、都会育ちの人間が条件さえ満たせば、多くの面で優秀になれる環境が整っていると実感している。

都会育ちが優秀な理由

都会には、文化、芸術、観光など、あらゆるリソースが揃っている。美術館や博物館、劇場、最新のテクノロジーに触れる場など、学びや感性を磨く環境は田舎とは比べ物にならないほど豊富だ。都会の教育機関は質が高く、選択肢も多いため、子どもに多様な経験を提供しやすい。

よく「都会には自然がない」と言われるが、これは事実ではない。都会の中心地から車や電車で1時間も移動すれば、自然豊かな山や海にアクセスできる。むしろ田舎の自然は単調で、遊びや学びの選択肢が限られることもある。

都会育ちが優秀になる条件

ただし、都会育ちがその環境を活かせるかどうかは、以下の2つの条件にかかっている。
1. 金と時間に余裕があること
都会の多様なリソースを享受するためには、どうしても経済的な余裕が必要だ。高い塾の授業料、文化体験の費用、移動の交通費など、都会で優れた教育や文化に触れるには金銭的な負担が避けられない。また、親が多忙すぎて子どもの成長をサポートできない場合も、都会の環境は活かされない。
2. 庶民との接点を持てること
もう一つ重要なのが、庶民との接点を持てる環境だ。都会育ちの人が陥りやすい罠として、「社会の大半を占める庶民層の感覚を理解できない」という問題がある。例えば、私の友人に港区生まれで医者をしている人物がいる。彼は小さい頃からお金に困ることもなく、庶民的な経験がほとんどないまま大人になった。その結果、飲み会での会話が面白みに欠け、庶民的なユーモアを理解できない。人を笑わせたり、共感したりする力が欠けているのだ。彼自身は高い知性と専門スキルを持っているが、庶民との接点を持たない環境で育った結果、人間としての「柔軟さ」や「共感力」を育む機会を失ったのだろう。

庶民との接点は、仕事や日常生活で他人と円滑にコミュニケーションをとるうえで不可欠だ。医者や政治家のように特殊な職業であれば庶民感覚が不要な場合もあるが、ほとんどの職業では「人の気持ちを理解する力」が重要になる。そのため、都会育ちでも庶民的な経験を持てる環境を整えることが必要だ。

都会育ちが優秀になるためのアドバイス

都会育ちが優秀になる条件を満たすには、親の意識や教育方針が重要だ。例えば、子どもが都会の高級住宅地に住む場合でも、庶民的な環境に触れる機会を意識的に作ることが望ましい。地元の商店街や公立学校での経験などがそれにあたる。

また、田舎育ちの人にも一度は都会を経験してほしい。大学進学や就職を機に都会での生活を送ることで、田舎では得られない知見や感覚を身につけることができる。私自身も東京での生活を通じて、多様な価値観やスキルを学ぶことができた。ただし、都会での競争環境に劣等感を抱くようであれば、無理をせず田舎に戻り、都会で得た経験を活かして生活すればよい。私自身、都会での経験を活かし、レベルアップして、田舎で「無双している」ような感覚で日々を過ごしている。

田舎育ちの特別な環境と離島暮らし

最後に付け加えたいのは、離島育ちについてだ。離島は田舎の中でもさらに特殊な環境で、外部との接触が極めて限られる。そのため、離島で生まれ育った人は、都会や田舎のどちらにも順応しにくい傾向がある。私も離島で生活した経験があるが、その閉鎖的な環境は他の地域とはまったく異なる独自の文化圏だと感じた。離島育ちは離島での暮らしを基盤にするのが現実的だ。

結論

都会育ちは条件を満たせば田舎育ちより優秀になる可能性が高い。ただし、条件を満たさない場合は、都会の環境が逆に成長を妨げることもある。一方、田舎育ちの人は、一度都会を経験して新しい価値観を取り入れることが重要だ。都会と田舎、どちらで育つかは本人が選べるものではないが、それぞれの環境の特性を理解し活かすことで、どんな人でも成長できるはずだ。

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