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公務員と資産形成の話

公務員にとっての資産形成について語りたい。結論を先に述べると、「共済や各種保険への加入は一旦我慢し、その代わりにNISAで月5万円、iDeCoで月2万円を積み立てる」ことが最適解だ。これが、最小の努力で最大の効果を得られる方法だと考える。

公務員の収入と安定性

公務員は安定した収入が特徴で、年功序列で給料が少しずつ上がっていく職業だ。しかし、その一方で一般企業に比べると給料水準がやや低い場合が多い。このため、安定性に甘えてマネーリテラシーを無視してしまうと、将来的に資産形成の効率が悪くなる可能性がある。

ただし、公務員の環境では、マネーリテラシーが低くても大きな問題にはなりにくい。共済制度や保険などが充実しており、特に何も考えなくてもそれなりに生活できる仕組みが整っているからだ。実際に私が地方公務員として働き始めて驚いたのは、同僚たちのマネーリテラシーの低さだった。彼らは「とりあえず共済に入っておけば安心」という考えに支配され、資産運用や節税の知識にはまるで無頓着だった。

公務員のマネーリテラシーの実態

私は東京で民間企業に勤めた後、地方公務員として田舎で働き始めたが、そのギャップに驚愕した。公務員は安定した収入に守られているため、資産形成に関する意識が極端に低い人が多い。先輩の言うことに従って共済や保険に加入し、それで安心している。確かにそれでも生活には困らないだろうが、今のような物価高の時代において、それでは十分とは言えない。

公務員だからこそ、お金のことを深く考える必要がない環境に甘んじるのではなく、最低限のマネーリテラシーを身につけて効率よく資産形成を進めるべきだ。そこで、私が提案したいのがNISAとiDeCoを活用したシンプルな資産運用法だ。

NISAとiDeCoで資産形成をシンプルに

具体的には、NISAで月5万円、iDeCoで月2万円を積み立てることを推奨する。この2つは税制優遇が大きいため、効率的に資産を増やすことができる。何も考えずにそれを行うだけで、公務員の給与水準でも将来的に十分な資産を築ける可能性が高い。

なぜNISAとiDeCoが良いのか

1. NISA
NISAは、年間360万円(最大1800万円)までの投資額に対して運用益が非課税になる制度だ。これは公務員のように安定した収入を持つ人にとって、最もリスクを抑えながら資産を増やせる方法の一つだ。毎月5万円をコツコツ積み立てることで、長期的に資産を増やすことができる。
2. iDeCo
iDeCo(個人型確定拠出年金)は、掛金が全額所得控除になるため、節税効果が大きい。公務員の場合、毎月の拠出上限は1万2千円だが、可能であれば上限額まで積み立てるのが理想的だ。(今年12月から上限は2万円に拡大する)これによって、将来の年金の上乗せを確保しながら、現役時代の税負担を軽減できる。

具体例:私の運用方法

私はNISAとiDeCoをSBI証券で運用しており、全額をS&P500に投資している。S&P500はアメリカの主要企業500社の株価指数で、過去の実績から長期的な成長が期待できる投資対象だ。もちろん投資にはリスクが伴うが、公務員の安定した収入があれば、そのリスクを十分に許容できるはずだ。

投資初心者であれば、証券会社の口座を開設して、NISAやiDeCoでS&P500に投資するだけでも十分だ。細かい銘柄選びに悩む必要はなく、シンプルな運用で最大限の効果を目指せる。

共済や保険は後回しに

多くの公務員は、共済や保険を第一選択肢にしてしまう。しかし、これらは必ずしも資産形成において効率的な選択ではない。共済や保険は保障を重視した制度であり、資産を増やすという観点ではリターンが低い場合が多い。まずはNISAとiDeCoで投資を始め、それでも資金に余裕があれば保険に加入する程度の優先順位で十分だ。

公務員の資産形成のポイント

公務員の資産形成で重要なのは、「お金のことを深く考えずに、最小の労力で最大の効果を得る」ことだ。公務員は安定性ゆえに、お金のことを軽視しがちだが、それこそが最大のリスクだ。何も考えずに、まずはNISAとiDeCoを始める。このシンプルな一歩が、将来の経済的安定をさらに強固なものにする。

まとめ

公務員は、安定した収入に守られている反面、給料水準が低いため、効率的な資産形成が重要になる。そこで推奨したいのが、NISAで月5万円、iDeCoで月2万円を積み立てる方法だ。この2つを活用することで、税制優遇を最大限に生かしながら、長期的な資産形成が可能になる。

公務員という立場だからこそ、シンプルかつ効果的な方法を選ぶべきだ。そして、お金の知識がないからといって諦めるのではなく、最低限の知識を身につけて実践する。それが、安定した人生をさらに豊かにする鍵となるだろう。

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