僕の妻は(かなりの)ヤンデレでした。
腕時計を見ると23:17と書かれている。
〇:はぁ…やばい…帰るの遅くなった…
僕は〇〇。冴えない会社員。今全速力で家に向かっている。なぜ、全速力で帰宅してるかって?家に着けば全てが分かります…。
〇:着いた…はぁ…はぁ…
ガチャッ
〇:た、ただいま…
恐る恐る玄関を過ぎていきリビングに行く。
〇:ただいま…
?:遅かったね
〇:!?ま、真佑起きてたんだ…
真佑は僕の妻。
真:そりゃ旦那さんがお仕事頑張って来てくれたんだから起きて待ってるよ
〇:あ、ありがとう…
真:それより…なんで遅くなるって連絡してこなかったの?
〇:急いでて…
真:残業?
〇:はい…残業です…
真:浮気じゃなくて?
〇:浮気なんてしてないよ!
真:かわいい後輩と2人っきりで残業?
〇:今日は1人で残業してたよ…
真:今日は?
〇:あ、いや…はい…
真:1人で寂しかった…
〇:ごめん…
真:ぎゅってして…?
〇:うん
僕が急いで帰ってた理由はこれです。僕の妻の真佑がヤンデレすぎるのです。
真:まゆの事好き?
僕の胸の中で上目遣いで聞いてくる。
〇:うん、大好きだよ
真:えへへ〜
僕の妻…可愛すぎない?
〇:そろそろ夕飯食べたいなぁ
真:今から準備するね!
今日も真佑からの重たい愛を受け止めていた。
~~~
数日後。
真:ふふふ〜ん〜
鼻歌を歌いながらご機嫌で掃除をする真佑。
真:あれ?〇〇のお弁当箱がある…あ!渡し忘れた!!
時計を見ると12:05。
真:〇〇がお昼なくて困ってるかも…
真佑は急いでお弁当箱を手に取り家を飛び出でる。
真:急がなきゃ!
その頃会社では…。
〇:あれ?お弁当がない…
〇〇がお弁当を忘れたのを思い出していた頃だった。
?:〇〇さ〜んどうしたんですか?
振り返ると後輩の与田がいた。
〇:お弁当持ってき忘れたんだよ…
祐:それは大変ですね…あ!じゃあ一緒にお昼食べましょ!
〇:そうだな!たまには外食も悪くない!
祐:やったー!
与田と2人で談笑しながらエントランスを通ると…。
真:〇〇ー!
〇:え?
祐:?
2人で振り返るとそこには走ってきたであろう真佑がいた。すぐに真佑の所へ駆け寄る。
〇:真佑!どうしてここに?
真:お弁当届けに来た…けど隣の方は…?
祐:〇〇さんにはいつもお世話になってます!与田祐希です!
〇:僕の後輩…
真:〇〇の"妻”の真佑です
真佑は妻という単語を強調して言う。
〇:(あ、やばい…ヤンデレ出てるかも…)
真:はい、〇〇…真佑の愛情たくさん詰め込んだ愛情たっぷりの愛妻弁当だよ
〇:あ、ありがと…(めっちゃ愛って言葉使うじゃん…)
祐:〇〇さん、お弁当あるならお昼一緒に行けませんね…
〇:ごめんね…与田
真:あれ?食べに行こうとしてたの?
〇:あ、忘れちゃってお昼ないから一緒に行こうってなったんだよ
真:私のお弁当は食べないんだ…
〇:(なんでそうなる!?)届けてくれたから食べるよ!
真:ほんと…?
〇:ほんと!与田…ごめんな…今度この埋め合わせはするから
祐:大丈夫ですよ!また時間合う時行きましょ!
〇:(与田〜!めっちゃいい後輩だよ〜(泣))
与田は真佑にも挨拶をして去っていく。
〇:じゃあ真佑僕はこれで
真:一緒に食べないの?
真佑は真顔で聞いてくる。
〇:へ?でも…真佑のお昼は…
真:買ってくるよ!
〇:いや…でも…
真:え?嫌なの?最愛の妻と一緒にご飯食べたくないの?
〇:た、食べたいです…
真:だよね〜もう〇〇ったら!照れちゃったのかな〜?
笑顔に戻り僕の腕に抱きつく。
〇:そ、そうなんだよ〜…あはは…
真:じゃあお昼食べに行こ!
真佑が機嫌よくなってよかった…(笑)
~~~
お昼を食べを終えて会社に戻る。
真:もう行っちゃうの?
〇:この後も仕事があるからね…
真:まだ一緒にいたい…
〇:ダメだよ…真佑のためにも頑張ってるんだから
真:うん…じゃあ今日は早く帰ってきてね?
〇:うん
真:残業しないでね…?
〇:う、うん
真:かわいい後輩と浮気しないでね…?
〇:しないよ!
真:じゃあお仕事頑張ってね!
〇:うん!ありがとう!
真佑は〇〇に耳打ちをする。
真:今日は寝かせないからね…///
〇:へ!?ま、真佑!?…///
真:ふふっ…///
真佑は嬉しそうに会社を後にした。
〇〇はというと今晩どんな事をされるのかドキドキしながら会社に戻って行った。
end.