ブラコン過ぎる妹がいると大変です
○:よし!やっと引っ越し終わった〜!
俺は○○。今年から大学生になる。進学する大学が実家から離れていたため実家を出て一人暮らしする事になった。俺は念願の一人暮らしにワクワクしていた。
ピンポーン
○:ん?誰だろ?
突然の来客に驚いたが玄関を開ける。
○:はーい…ってえぇ!?
?:やっほー!おにぃ!
急に飛び出してきた女の子が俺に抱き着く。
○:な、なんでここがわかったんだよ…!理子
理:お母さんが教えてくれた!
○:あぁ…あれほど言うなって言ったのに…
理:お邪魔しまーす!
○:あっ!!コラっ!勝手に入るな!
俺の注意も無視し理子はズカズカと部屋に入っていく。
理:おぉー!意外に広い!
○:はぁ…
理:ねぇねぇおにぃ?
○:なに?
理:部屋ってこことそこだけ?
○:ま、まぁ…
理:じゃあ…こっちが寝室?
○:うん…
理:あと!お風呂とトイレは別?
○:別だけど…なんでそんな事聞いてくるの?
理:えぇ〜だって一緒に住むんだもん!!
○:はぁぁぁ!?
理:そんな驚かなくてもいいのに…
○:だってやっと念願の一人暮らしができると思ったのに…
理:りーが一緒だと嫌なの…?
○:い、嫌というか…
理:おにぃは…りーが一緒は嫌なんだ…
○:違う!違うから!
理:ほんと…?りーがいてもいい?
○:うん…!
理:えへへ〜…///…おにぃの事大好き〜!
理子に思いっきり抱きしめられる。
○:俺も理子の事好きだよ
理:えへへ〜…///やった〜
俺が一人暮らししたかった理由は妹の理子にある。理子は見ての通りブラコンで実家にいた頃は片時も離してくれなかった。べ、別に理子の事が嫌いではない…。ただ理子がこれから彼氏とかできた時ブラコンのままでは迷惑をかけてしまうと思って離れたかったのだ。でも、理子に彼氏ができたらなんか嫌だな…。
まぁ…でもその気遣いも無駄のようで…。
理:ねぇねぇおにぃ?
俺の体に抱きつきながら上目遣いで聞いてくる。
○:なに理子
理:寝室が1つしかないから一緒に寝てもいいってことだよね?
○:ま、まぁそうだね…
理:やった〜!おにぃと毎日一緒に寝れる〜
理子は嬉しそうに笑った。
前言撤回する。やっぱり理子はブラコンのままでいて欲しい。誰にもあげない。この笑顔は俺だけの…。
○:はぁ…俺も俺でシスコンなのかな…
理:ん〜…?なんか言った?
○:ううん〜なんでもないよ〜
理:なんか…りーお腹空いた…
○:じゃあ買い物行くか!
理:うん!りーおにぃの作ったハンバーグ食べたい!
○:ほんと好きだな〜(笑)よし!作るか!
理:やったー!
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後日…。
ピンポーン
○:はーい
理:やっほー!おにぃ!!
○:うおっ!?だからドア開けたらすぐ飛び込んで来るな!
理:だって…この日をずっと待ってたんだもん…
○:え?なんかあるの今日?
理:今日からここで住むの!!
○:はぁぁ!?それは言ってくれよ〜…
理:ごめんね…サプライズしたくて…
○:怒ってないよ…!サプライズ嬉しいよ!
理:ほんと!!おにぃに喜んでくれてよかった!
ブラコン過ぎる妹に負けず俺もシスコン過ぎる兄だなと痛感した。
end.