誰にでも甘える彼女を嫉妬させてみた
?:○○〜起きて〜
僕を呼ぶ声がして目が覚める。
○:美波…おはよう…ふあぁぁ…
僕は大きく伸びをする。
僕の首に両腕を回し抱きついているこの子は彼女の美波。2年ぐらい付き合って今は一緒に暮らしている。
美:○○のいい匂いがする〜
○:朝からくっつきすぎ…///
美:だって〜○○に甘えたいんやもん…///
そう言いながら僕の首元に顔を埋める。
美波はとっても甘えん坊。一日中くっついていることもある。けど…その甘えん坊は僕だけでなく友達にまで発揮してしまう。
美波は友達にも同じように抱き着くし甘える所を見せる。僕だけではないんだ…とちょっと寂しくなるけどそれが美波らしさなのかもしれない。しかし…あまりにも友達に甘えすぎるので今回は少しイタズラをしようと思う。
そうとは知らない美波は僕に抱き着いたまますやすやと眠っていた。
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ベットから2人で起き上がり朝の支度を始める。
美:○○ー朝ごはんできたでー
○:はーい
朝は美波がご飯を作り夕飯は僕が作ることになっている。
美:○○〜今日仕事休みやんな〜
○:うん
美:今日はなんかする予定あるん?
ここで僕はイタズラを仕掛けた。
○:今日は残ってる仕事を家でやろうと思ってる
美:あ、そうなんや…
○:美波はやることあるの?
美:そうやな…家の掃除でもしてようかな…
○:わかった
分かりやすいほど落ち込んでいる美波に少し胸が痛んだけど心を少し鬼にするしかないと思いイタズラを遂行することにした。
僕の考えたイタズラは『美波に構わない事』。
美波が僕に抱き着いてもキスしようとしても僕は対応しない。多分構わないと怒りそうだけど…ヤバくなったらやめてネタばらしすればいいしなんとかなるだろう!
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僕は自室でパソコンと向き合い仕事をしている。美波…掃除機の音がしてるから掃除をしているな…。これならまだ続けられそうだ。
数分経つと…。
美:○○〜まだ終わらん?
美波が部屋に入ってきて僕の横に立つ。
○:まだ始めたばっかりだよ(笑)
美:そうか…終わったらまた言ってな…
美波の去っていく後ろ姿がとても悲しそうに見えて心が痛むが仕方ない。
数時間後…。
美:○○〜まだ〜?
美波は僕を後ろから抱き着く。
○:まだまだかかるね
美:そうなんや…
○:美波…
美:ん?どうしたん?
○:抱きつかれてると仕事に集中できないからちょっと離れてくれる?
美:嫌や…
○:今日は仕事したいからごめんね…
美:うぅぅ…わかった…
美波は渋々僕から離れる。
何とか持ち堪えた。正直イタズラなんてやめて美波を構ってあげたいところだったけど仕方ないと自分に言い聞かせた。
その時…。
📞:プルプル…プルプル…
電話が掛かってきた。電話に出ると高校からの親友で久々に電話を掛けたくなって掛けてきたらしい。それから昔話や近況報告などで盛り上がり1時間くらい経っていた。
○:そろそろお昼だし切るねー
親友:おう!今度飲みに行こうぜ!
○:もちろん!楽しみにしてるよ!
親友:またな〜
○:またね〜
電話が終わり僕はリビングに行った。
リビングはしんと静まりかえっている。
美波の姿がない。
○:美波ー?
呼んでも返事は返ってこない。
○:美波ー!
リビングを探し回ったがいない。となると…。僕は寝室へと向かった。
寝室のドアを開けると布団が盛り上がっているところがあった。
○:美波ーお昼だよー?
反応は無い。
布団をめくると美波がうずくまり泣いていた。
○:美波…
美:……
○:ごめんね…
美:何がごめんなん…?
美波が涙で濡れた目で僕を見つめている。
○:構ってあげれなくて…
美:それもそうやけど…○○楽しそうに電話しとった…
○:あれは高校の時からの親友から電話掛かってきてね…
美:うちは構ってくれへんのに…?友達には構うんや…
○:それは…
ここで僕は全てを話した。
美:なんなんそれ…
○:ごめん…美波が誰にでも甘えるからちょっと嫉妬しちゃって…
美:…じゃあ今からたくさん構って…///
美波が上目遣いで見つめる。
○:もちろん
美波を抱きしめる。
美:なでなでもして欲しい…///
○:いいよ
美波の頭を撫でてあげると美波は嬉しそうに顔を赤く染めた。
○:美波って撫でられるの好きだよね?
美:うん!でも○○に撫でられてるのが1番好きやで…///
可愛すぎて美波を先程よりも強く抱きしめる。
美:○○…ぎゅーだけじゃなくて…///
○:ん?
美:ちゅーもして…///
○:わかった
美波を一旦離して美波の頬を撫でてると美波は目を閉じた。僕は唇を重ねた。
唇を離すと美波は微笑んだ。
美:これからもたくさん構ってくれる…?
○:もちろん!
美:じゃあ許す!美波もみんなよりも○○にだけたくさん甘えるからな〜
○:たくさん甘えてきていいからね
美:じゃあもっとぎゅーってしてちゅーもして…///
○:うん…///
僕たちはお昼ご飯のことも忘れてずっとイチャイチャしていた。僕の仕掛けたイタズラは上手くいったのかもしれない。
end